OCEANS

SHARE

  1. トップ
  2. 時計
  3. 「ノルケイン」副社長が語る日本の時計シーン「ユーザーの造詣が深く、熱量は世界屈指」

2024.07.28

時計

「ノルケイン」副社長が語る日本の時計シーン「ユーザーの造詣が深く、熱量は世界屈指」

ノルケイン 副社長 トビアス・カッファー

ノルケイン 副社長 トビアス・カッファー


▶︎すべての写真を見る

時計大国スイス発のブランド、ノルケインの副社長であるトビアス・カッファーさん。

兄のベン・カッファーさんとともに、老舗ひしめく時計大国でオリジナルの時計ブランドをゼロからスタートアップし、見事成功させた。

そんなトビアスさんに、自身のFUN-TIMEや日本の時計シーンについて伺った。

自宅裏の森でキャンプや散策、家族と過ごす時間がFUN-TIME

「その節は兄がお世話になりました」。

スイスの時計ブランド、ノルケインのトビアス・カッファーさんが、笑顔で挨拶をする。というのも昨年、実兄である社長のベン・カッファーさんが出演した経緯があるのだ。

ベンさんがファウンダー兼CEOとしてブランドの方向性を決定し、戦略を練る中心的な役割を担っている一方で、トビアスさんが副社長としてベンさんをサポートしつつ、自身も異なるアプローチを駆使し、ブランドの成長に大きく貢献しているのだ。

声のトーンに加え、穏やかで優しい雰囲気はベンさんとそっくり。早速、普段のFUN-TIMEについて聞くと、真っ先に挙げたのは家族との外遊び。

「自宅の裏に大きな森があるのですが、週末になると家族でキャンプや散策をしています。すごくリラックスできるので、自然の中で過ごす時間を大切にしています」。

自身のスマホに保存している動画を見せてくれた。それは、森で自転車に乗って楽しそうに遊ぶ愛娘たちの映像。画面に映る子供たちを見ながら、トビアスさんは目尻を下げる。表情はすっかりパパだ。

以前の取材で兄のベンさんは、いつかマッターホルンに登ることが夢であると語っていた。その旨をトビアスさんに伝えると「ええ、知っていますよ(笑)」と。

「というのもマッターホルンへのチャレンジは、兄弟で掲げている目標なんです。いつか実現させたいです」。

カッファー兄弟の仲の良さが際立つエピソードだが、トビアスさんにとって家族は何ものにも代えがたい尊いものであるという。

「家族とリラックスできる時間を持つことで、仕事への意欲が高まり、ブランドの精神性にも良い影響を与えています。

子供たちには、スマホやゲームに没頭するのではなく、野外でのアクティビティを楽しむように促しています。それらによって、心身ともに健やかに成長すると考えているからです。

そして、人に対して、愛情や優しさを忘れないこと。家族全体が自然とそうした価値観を共有し、育児においてもその価値観を大切にしています」。

さらに、個人的にいつかチャレンジしてみたいアクティビティについては「パラグライダー」と即答しつつ、仕事とのつながりについても言及する。

「新たにチャレンジすることは大事なことであると思っています。それは仕事でも同じです。2018年の創業以来、さまざまなことにチャレンジをし続けて6年目を迎えることができました。

ありがたいことに、社員やパートナーファクトリーといった私たちの仲間も、チャレンジを通じて“会社に貢献をしたい” “新たなモデルを生み出したい” “イノベーティブなことをしたい”と考える人が多いのです。

一緒に高品質な時計を作り上げていきたいという思いが強く、素材開発から内部構造にいたるまで私たち独自のもので、若手チームとともに時計シーンを盛り上げていくことに情熱を注いでおり、現場と強い信頼関係を築いています。

経営の一端を担うものとして、これほど心強いことはありません。ノルケインを支える人たちは、私にとっては家族同然なのです」。


2/2

次の記事を読み込んでいます。