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オシリで語る、美しきクーペ

2ドアクーペというと今や純粋なスポーツカーか高価なラグジュアリーカーが大半で、実用的な4座の美しいクーペは絶滅の危機に瀕している。

日本で新車を買える“美クーペ”といえばBMW 4シリーズ、アウディ A5クーペ、レクサス RC、そしてお題のメルセデスベンツ CLEぐらいのもの。要するに余裕あるプレミアムブランドだけがラインナップできる贅沢品になった。

CL(クーペ・ラグジュアリー)のEというからにはEクラス相当のクーペなのだけれど、車格的には4シリーズやA5と同じ欧州Dセグメント。

カジュアルに乗りこなしてこそ格好いいヨーロッパの正統派で、とにかく美しいフォルム、特にリアセクションでなければ存在する意味がない。つまり勝負はオシリだ。

ルーフからトランク、リアフェンダー回りをどう美しくつなげるか。どのブランドも苦心するところで、勝負どころでもある。

CLEのオシリは実に麗しい。程良くグラマラスでスポーティな軽快感もあり、それでいてはしゃぎすぎていない。

人生経験を積んだ人が乗って映える、なんてことを言っているから絶滅しそうになるのだけれど、“美クーペ”にはそれくらいのハードルがあっていいと思う。

モータージャーナリスト
西川 淳
フリーランスの自動車“趣味”ライター。得意分野は、スーパースポーツ、クラシック&ヴィンテージといった趣味車。所有する愛車もフィアット500(古くて可愛いやつ)やロータス エランなど趣味三昧。


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