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なじみのあるメニューでも味は別物

ウズベキスタンの料理は総じて、派手目な見た目に反して味付けは素朴で優しい。大陸文化ゆえに餃子風なものやナン、サモサ、ケバブといったほかの国と共通したメニューも多い。

だが実は、スパイスはメインのクミンとコリアンダーなど、限られたものしか使われていない。

「シシケバブセット」1650円

「プロフの次に人気なのがケバブセットとラグマン。ケバブはトルコのものとは違って、串焼きがウズベキスタンスタイル。チキンとラムの2種でこれもスパイスはクミンだけですね。現地では家庭でというより、パーティのときとか外でよく食べるものです」。




「ラグマン」1400円

「ウイグルとか中央アジアでよく食べられているラグマンは、ラーメンの元祖という説もありますね。使う肉はビーフで、大根とか色んな野菜が入っている。見た目は赤くて辛そうだけど、これも味付けは優しい。

時々お客さんに、『日本人の味に合わせてるんですか?』って聞かれるけど、基本が塩ベースだからクセがないんです」。



「マンティ」1個 380円

“世界の餃子”というフレーズがあるように、餃子風の包みものは中国に限らずシルクロード一帯で楽しめるが、ウズベキスタンのそれはマンティという。

「イメージ的には餃子だけど、味も食べ方も違う。マンティは茹で餃子で肉はビーフ、そしてこのヨーグルトソースをかけて食べるのがウズベキスタンのスタイルです」。
 

「ハリサ」2500円

「あとは最近メニューに加わったサマルカンドの郷土料理、ハリサ。小麦にラムとビーフを煮込んだペースト状の料理です。ナンにつけてもおいしいですよ」。



モダンで洗練された内装に吹き抜けのキッチンが現地の食堂のような雰囲気を醸し出すサマルカンドテラス。アクマルさんのイメージ作りが功を奏したのか、女性客も多いという。

「お客さんは7割が日本人。特に若い女性が多いですね。うちはイスラム教なのでお酒を出してないからか、女子会をしている姿をよく見ます。酔っ払いがいませんからね(笑)」。



アルコールメニューはないが、ウズベキスタンのティーポットで出されるホットティーや現地のジュース、デザートメニューは豊富。カフェのようでもある。

「今はまだできてないけど、テラスもあって、将来的には内装してテラス席も作る予定です。店内に飾ってある陶器や布も買えますかって聞かれるけど、今後はウズベキスタンから取り寄せて販売したいと思ってます」。

シェフもスタッフも全員ウズベキスタン出身。本場の味とともに青の都、サマルカンドを体験してみたい人は、まず「サマルカンドテラス」へプチトリップしてみてはいかがだろうか。
サマルカンドテラス

住所:東京都新宿区高田馬場3-5-5 3F
電話:03-6908-9922
営業:11:00〜21:00
定休日:火曜
公式インスタグラム:@samarkand_terrace


峯 竜也=写真 池田裕美=取材・文

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