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ハワイでできるなら、日本でもできる



「環境系の活動に対して、日本には胡散くさいとか偽善っぽいという目を向ける人がいますよね。僕もその気持ちはわかるんです。

ただ、こっちは確実に時代が進んでいます。たとえば子供たちは学校でマラマアイナという、ハワイに宿る自然や文化を大切にする心について学びます。

自然や環境に対する意識が高く、ときに“買い物でまだビニール袋を使っているの?”などという視線を向けられることがあって。昭和おじさんも価値観をアップデートさせないとな、なんて思うんです」。

またアメリカには15年ほど前にあったグリーンブームへの反省があるという。その頃、映画『不都合な真実』が大ヒットをしたが、社会的に話題となった環境問題は、いつしか世間からの関心を失っていった。

その一因は、環境問題の解決を優先するあまり経済を重視しなかったことにあると、久保田さんは考える。

「学びがあったとすれば、継続的に環境活動を行うためには経済活動として機能させることが重要だ、という気付きでしょう。それが昨今の環境系非営利団体の増加につながっているように思います」。

目下クイレイクリフスが活動の場にしているのは、ワイキキからカハラへ抜けるダイヤモンドヘッドロードの海側で、そこは市の管轄下にある。対して山側は州の管轄下にあり、「いつかはそちらも手掛けてダイヤモンドヘッド全体を復元したいですね」と言う。

そして「ハワイの自然を復元できるなら自国の自然も復元できると思ってもらえるサンプルになれれば」と考え、久保田さんたちは今週末も汗をかく。


OCEANS8月号「夏の買い物計画」から抜粋。さらに読むなら本誌をチェック


宮澤 拓=写真 小山内 隆=編集・文

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