ステップ2:全世界株式か米国株式の商品を選ぶ
ーーつみたて投資枠を選んだあとどうすればいいですか? つみたて投資枠で購入できる投資信託のなかから、商品を選びます。まず、投資信託とは、数百〜数千の企業の株が袋詰になっているイメージです。投資の専門家である運用会社が代わりに運用してくれるので、自分で行う必要がありません。
トヨタやAppleといった個別企業の株を買うのは、知識もお金も必要で難しい。しかし、投資信託なら、あらゆる企業に幅広く投資するのでリスク分散が可能で、専門家が運用するので難しいことがわからなくてもいいのがメリットです。
ーー投資信託の商品は何を選べばいいのでしょうか。 僕がおすすめするのは「全世界株式」と「米国株式」です。誰に聞いてもおそらくこれらを挙げるくらい、今後も上昇が見込める人気商品です。
ーー「全世界株式」と「米国株式」ですね。 全世界株式は通称「オルカン(All Country)」と呼ばれるもので、先進国や新興国の企業約3000銘柄に、投資会社の専門家が幅広く投資をしてくれるもの。過去35年のデータを見ると7倍以上の成長を遂げています。
他方の米国株式は、なんと約20倍の成長率。米国株式に含まれる上位銘柄を見ると、マイクロソフトやApple、アマゾンといった誰もが知る大手IT企業が名を連ねているので、約20倍というのも納得です。
ちなみに、全世界株式も6割以上は米国株なので、米国株式が好調ならその恩恵を受けることは十分できます。
『イラストと図解で丸わかり! 世界一やさしい新NISAの始め方』より抜粋
ーー全世界株式と米国株式、どちらを選べばよいか悩みます……。
米国株式だけにすると、良くも悪くもアメリカの影響を大きく受けることになります。それをどう捉えるかですが、政治・経済・社会情勢をある程度、見ておく必要があります。
米国株式の恩恵を受けながらリスク回避もしたいのであれば、分散投資の法則に則り、全世界株式から始めるのが僕は良いと思います。途中で、米国株式に変えることもできます。
ーーちなみに最近の円安の影響って関係するんですか? 円安・円高は確かに影響しますが、そこまで心配しすぎなくても大丈夫です。
たとえば米国株式を積み立て投資すると仮定します。1ドル160円台のレートでドル建てしたものが、さらに円安が進んで170円台になれば為替差益が得られますが、逆に円高になって150円台になった場合、為替差損が生じます。
ーー円高になった場合は為替の影響を受けて損をするということですね。 そうです。ただ、過去の推移を見れば長期で右肩上がりが続いています。たとえ為替で多少損をしたとしても、気長に長期運用をしていけば、株価上昇で得られる利益のほうが期待できるはず。足元の為替相場はあまり気にしなくていいと考えます。
ステップ2でのポイント▶︎「つみたて投資枠」で購入できる投資信託のなかから、商品を選ぶ。おすすめは「全世界株式」と「米国株式」。
【全世界株式おすすめ3銘柄!】
・「eMAXIS Slim 全世界株式」
・「楽天・オールカントリー株式 インデックス・ファンド」
・「はじめてのNISA・全世界株式」
【米国株式おすすめ3銘柄!】
・「eMAXIS Slim 米国株式(S&P500)」
・「楽天・S&P500 インデックス・ファンド」
・「SBI・V・全米株式」
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