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2024.07.06

ライフ

サーフィンに畑仕事、パン店も。オーストラリアのファームハウスがテーマの暮らしを叶えた家づくり



当記事は「Dolive」の提供記事です。元記事はこちら。

オーストラリアで滞在したファームハウスをテーマに、ご自宅を建てた根岸功さんご家族。自然あふれる約850坪もの土地から、海までは車で5分。趣味のサーフィンや畑仕事、週に一度だけ開店するパン店を営むなど、好きなことを少しずつかたちにしながら、ゆるやかに暮らしています。

そんなライフスタイルを実現する、家づくりの方程式を紐解いていきましょう。
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15年前に南房総へ移住し、古民家暮らしを経て2019年にご自宅を建てた根岸さんご家族。旅先のオーストラリアで出会ったファームハウスをモデルにした家は、広大な畑とひと続きになった開放的な一軒家です。

根岸さん一家は奥さまの裕子さん、朝音(あお)くん、明彩陽(あさひ)くんの4人暮らし

根岸さん一家は奥さまの裕子さん、朝音(あお)くん、明彩陽(あさひ)くんの4人暮らし


根岸さんの家づくりは、土地探しから数えると約4年。果樹を植えたり畑もできる500坪以上の土地を探しましたが、農地転用の許可が必要だったりコスト面などの兼ね合いで土地探しが難航したそう。

「約3年かけて決めたのが、この土地でした。設計は、忍足知彦建築設計事務所の忍足知彦さん。忍足さんが設計した友人の家がとても素敵だったので、紹介してもらったんです。家づくりは、僕らがサーフトリップで訪れたオーガニックファームのイメージをお伝えするところからスタートしました」
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約850坪の土地に建つ、ファームハウスがコンセプトの家 方程式1


 
南房総への移住を決めたのは、ご夫妻のサーフィンが日常にある生活への憧れから。海が近くにある暮らしを求めて、この土地へ引っ越したそう。

「ワーキングホリデーでオーストラリアに行ったときに、海沿いの街に住みながらサーフィンをする生活を送っていて。日本でもそんな生活をしたいと思ったのが移住のきっかけでした。子供たちが大きくなったいまは、家族みんなでサーフィンや海釣りも楽しむようになって。次男の明彩陽はまだ砂遊びが中心ですが(笑)」



家のテーマがファームハウスになったのは、移住前の新婚旅行で再び訪れたオーストラリアでの滞在でした。サーフトリップを楽しみつつ「自然あふれる場所に移住するなら、農業もやってみたい。せっかくなら有機栽培での農業を」という思いから、現地でファームステイを体験することにしたそう。
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「移住のタイミングで2人とも会社を辞めていたので、せっかくなら移住後の糧になる長めの旅に出ようということになりました。ワークエクスチェンジという、日に数時間働く代わりに無料で宿泊場所や食事を提供してくれるシステムがあるんです。それを利用して、いろんな農家さんを2週間ごとにわたり歩きました。ファーム巡りをしながら、いろんなオーガニックの食物の育て方を見させていただいたんです」



家づくりにあたっては、オーストラリアで撮りためた写真を設計士に見せながら、移住のきっかけや理想の暮らしについて伝えたそう。

「どんな暮らしがしたいか、ということが重要だったので、間取りについてお願いしたことは、平屋風であること、自然光が入る明るいキッチン、そして広い屋根付きのウッドデッキ、その3つだけ。初期段階でつくっていただいた模型が理想通りだったので、ほぼそのままお願いしました。とはいえ細かなところについてもやりとりして、建てはじめたのは設計がスタートしてから1年後。建つまでに半年かかったので、トータルで1年半の家づくりになりました」





「リビング中央にある大窓については、設計士さんからの提案でした。自然光も入りますし、せっかく外に自然あふれる景色が広がっているから、大きくガラス張りにしよう! と」



暮らしのなかにサーフィンがあることも、家づくりのポイントでした。ガラス張りの大窓からひとつながりになったウッドデッキには、サーフボード置き場を。

「実は、このウッドデッキから家の設計を考えていったんです。僕らの生活の中心にはサーフィンがあるので、サーフィンから帰ってきてボードを置いたらそのまま横のお風呂場に行ける導線にしてもらいました。それだけではなく、たまにバーベキューをしたり夕方にビールを飲んだりと、のびのび過ごせる場所でもあります」



「内装は木をメインに。床はブラックチェリー、梁と桁は米松、窓枠はヒノキの仲間の木材です。地元の杉を使うといくらか助成金が出たため、天井や外壁、柱はすべて千葉の杉を使っているんですよ」
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