引き締まった都会顔は、進化の証
収まりの良い40mmのサイズを採用し、新開発のブレスレットが心地よい装着感を実現。ブラックのダイヤルとベゼルが精悍な正統派。「メカニカルダイバーズ 1965 ヘリテージ SBDC197」17万6000円/セイコー プロスペックス(セイコーウオッチお客様相談室 0120-061-012)
自然を愛するShogoさんにとって、都会もまた欠かせない重要なファクターだという。都会の生活があるからこそ、自然と触れ合う趣味が意味を持つ。
「実は、農業に携わる頻度を増やしたくて、かつて子供が生まれたタイミングで山梨にも近い東京の多摩地区への移住を試みたことがあるんです。でも、諸事情あって挫折してしまいました。
それまで特段感じなかったんですが、仲間やコミュニティのある都会に軸足を置いているからこそ、自然での暮らしがイキイキとするのだなと。都会で充実することも自分の2拠点生活では不可欠なんだと気付きました。行ったり来たりというのが今の自分にはフィットしています」。
都会での暮らしが充実できているのは、仲間と共同で立ち上げたモデルエージェンシーの存在が大きく、少しずつやろうとしてきたことが形になってきているという。
「“どうせやるなら人のためになることを”と、始めました。モデル事務所も昔自分が所属していたときに感じた、業界のこうなったらもっといいのにというのを、自分がエージェンシーをすることで改善できれば、という思いもありました。
こうした意識をもったのは、東日本大震災のときにボランティアを始めたのがきっかけ。人と人との関わりの重要性を痛感したんです」。
都会的なセットアップコーデに着用した時計は、同じモデルのブラックダイヤルバージョンだ。シンプルなコーデが好きだというShogoさんにとってもベーシックなブラックは、好みにハマるものだ。
「ブラックだとさらに引き締まった印象になりますね。この時計がもともと備えているシャープさがより際立ってくるように感じます」。
前モデルに比べてサイズダウンして、さまざまな機能を進化させているのが、この2024年モデル。Shogoさんの指摘は的を射たものだろう。
本モデルの最大の進化は防水性だ。これまでの200m空気潜水用防水から300m空気潜水用防水へと大胆なスペックアップを実現。耐久性や強度を高めるために裏蓋の構造を変更し、ケース内部の空間をできるだけ密にした。
結果、ケース幅が40.5mmから40mmへ、本体の厚みも13.2mmから13.0mmへとコンパクトに詰められている。また、そうしたバランスを鑑みて、ラグを含む全長も47.6mmから46.4mmと従来比マイナス1.2mmに。
数値は微小かもしれないが、見た目の印象はグッと引き締まっている。また、ブレスレットのコマもピッチ幅を小さくまとめ、着用感も高めているのだ。
「確かに、ブレスレットの着け心地もしっくりきますね」。
2020年モデルはデイト表示を3時位置に角形窓で設けていたのに対して、本作では4時半位置に移動して丸窓で表示。ダイバーズウォッチとしては重要な3時のインデックスの大きさを損なうことなく、シンメトリーデザインも実現し、細部を詰めてアップグレードしている点は要注目だ。
「自然で活用するために生まれた本格的なハイスペックが都会の生活にも生きてくるなんて、僕のライフスタイルともどこか似ている気がします」。
そして、進化や変化を恐れない姿勢もまた、Shogoさんの姿とも重なってくるようだ。
3/3