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失敗から学ぶ移住術

チベットの民族楽器・ダムニェン。この弦楽器を習うクラスも開催している。
「でも自画自賛じゃないけど、この店があるからチベットと繋がれる人もいると思う。東京にも仏教のセンターとかがあるけど、一般の人はわざわざ行かないでしょう。
チベットの伝統服・チュパに身を包んだ奥さんの黒木奈津子さんと一緒に。
「食事だけでなく人が集まる場にしたい」という目的通り、週末になると映画上映やライブ、チベット楽器のワークショップやチベット語講座など、チベットのカルチャーセンターのような存在になっている。チベット人との出会いや、チベット圏の旅行好きなお客さんなど、人との交流も盛んだ。
そんなタシデレも、今年の6月に晴れて10年目に入った。
「ここまでやってこれたのは、苦労しながらも努力を積み重ねてきた結果かな。『小さな幸せに執着するなら、大きな幸せを得ることはできない』というチベットのことわざもあるけど、そんな感じ。
店の存在が少しは役に立っていると思うし、これからもやっていくけど、たとえ私がやめても誰かが継いでくれたらいいなと思う」。
店名の「タシデレ」とは、チベット語で「おめでとうございます」の意味合いを持ち、挨拶の言葉でもある。
赤澤昂宥=写真 池田裕美=取材・文
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