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仮に次世代パジェロがあるとしたら

筆者は過去にもMMTh第3工場を視察しているが、製造ラインにおける部品の配置や、コロナ禍より自社でソフトウエアを開発した従業員のシフトを短時間にすることができるシステムの導入など、今回の取材ではさまざまな点で大きく進化していることを確認した。

日本のユーザーの中には、タイ生産における品質が「日本生産と同レベルなのか」という疑問を持っている人がいるかもしれないが、MMThで働く人たちはグローバル向け生産拠点として誇りを持って、部品サプライヤーと協力して高い品質を実現している。

バンコク国際モーターショーにてプレゼンテーション後の三菱関係者らによる記念撮影の様子(筆者撮影)

バンコク国際モーターショーにてプレゼンテーション後の三菱関係者らによる記念撮影の様子(筆者撮影)


その証明が、日本ですでに人気が高まっている、新型トライトンである。

日本では、新型トライトンベースの次期パジェロスポーツが日本向け「パジェロ」として日本市場に投入される可能性があると一部で報じられているが、今回のMMTh取材でその事実は確認できなかった。

ただし、仮にそうした次世代パジェロが誕生したとするならば、トライトン、エクスパンダーHEV、エクスフォースなどで熟成された走行制御技術を総動員する、三菱のフラッグシップになることは間違いないだろう。暑いタイでの取材を終えて、素直にそう思った。それだけエクスパンダーHEVは、実力の高い1台だったのだ。



桃田健史=文
東洋経済オンライン=記事提供

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