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国内でも王座に着く予感のマツダ「CX-80」

マツダ「CX-80」。昨年から北米で販売されている同社最大級SUV「CX-90」の、言わば欧州(および日本)市場にアジャストサイズ版だ。

マツダ「CX-80」。昨年から北米で販売されている同社最大級SUV「CX-90」の、言わば欧州(および日本)市場にアジャストサイズ版だ。


一方、昨年末で生産を終了したのがマツダ「CX-8」だ。わずか約6年間で同社の国内フラッグシップSUVの座を退いたのだが、短期間だった理由は、その間に後継モデルの準備が整ったからだろう。

そう、王座に新しく君臨することが予定されている「CX-80」が先日欧州で初披露され、今年秋の販売が発表されたのだ。

デザインはマツダ全車を貫くテーマ「魂動」によるもの。

デザインはマツダ全車を貫くテーマ「魂動」によるもの。


日本でも「CX-60」という“2ケタ”モデルが既に活躍しているが、CX-80もまた新世代の後輪駆動プラットフォーム(車の骨格)を採用。8に追加された「0」が意味するのは、前輪駆動ベースだったCX-8とは“別の車”と思えるほどの差があるということだろう。

欧州市場で同社の最上級車として位置づけられるCX-80は「優雅で心豊かなドライビングSUV(Graceful Driving SUV)」を目標に開発された。

最上級車にふさわしい美しく堂々とした存在感が内外装のデザインで表現されるとともに、同社らしく「人馬一体」の走る楽しさが味わえるSUVだとする。

日本にも今年秋に導入されるのでは?と噂されている。

日本にも今年秋に導入されるのでは?と噂されている。


欧州で発表されたCX-80に搭載されるパワーユニットは、2.5L直列4気筒ガソリンエンジンをベースとしたプラグインハイブリッドシステムと、3.3L直列6気筒ディーゼルエンジンのマイルドハイブリッドの2種類。どちらも日本でCX-60に搭載済みだ。

インテリアのデザインは日本でも販売されているCX-60に近い。

インテリアのデザインは日本でも販売されているCX-60に近い。


全長4995mmとギリ5m未満というボディは、CX-8とほぼ同じ。また3列目シートを備え、2列目にはセパレートかベンチシートが選べるところも一緒だ。

3列目シートを使った状態でもベビーカーやゴルフバッグを収納できるし、もちろんシートを畳めば前作CX-8同様に広い空間を作り出せるので、アウトドアギアをたっぷり積んで遊びに行ける。

セパレートタイプの2列目シート。

セパレートタイプの2列目シート。


CX-80もまた復縁切望モデルだが、こちらは割とすんなり日本へもやって来そう。しかも現時点で発表されている欧州仕様のパワーユニットよりも、さらに多彩なラインナップになると予想できる。

プラグインハイブリッド車なら、こんな風にラゲッジで充電ができるらしい。

プラグインハイブリッド車なら、こんな風にラゲッジで充電ができるらしい。


CX-8は車好きを唸らせる名車のひとつだったが、恐らく“0”の付いた新世代のCX-80もまた、その名声を獲得する予感。

CX-8と既に別れてしまった人が復縁を迫るのはもちろん、CX-8の魅力に気づかなかった人が慌てて声をかけても、きっと誰からもカッコ悪いなんて言われないはずだ。

籠島康弘=文

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