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すべての写真を見る 連載でもお馴染みの種市暁さんと渡辺真史さん、そして三浦理志さん。いつも我々の手本となる3名を迎えての対談をお届けしたい。
そもそも「スタイル」っていったい何なんだ?
| ベドウィン & ザ ハートブレイカーズ ディレクター 渡辺真史さん 新旧の名所案内という目線から東京の“スタイル”を紐解く「渡辺真史のTOKYO探訪」を連載。本対談ではファッション目線で大人のスタイルを深掘りしてもらう。 |
| モデル 三浦理志さん サーフィンと畑仕事を両立した“サーフ&ノーフ”の暮らしを実践中。連載「ミウラメシ」ではリアルなライフスタイルから生まれたレシピを紹介。養蜂に挑戦したり、調味料作りの会社を設立するなど活躍の場を広げている。忘れがちだが本業はモデルだ。 |
| フリープランナー 種市 暁さん 連載「種カジのタネあかし」では稀有なスタイルを惜しみなく披露。興味の先は食からヴァンライフまで実に幅広く、身体を動かす趣味はサーフィン&スノーボードと横乗り限定。 |
| OCEANS 統括編集長 原 亮太 音楽、アート、落語を好む。カルチャーにリスペクトを抱きつつも、ファッション目線のスタイリッシュ要素も求めてしまうという面倒な性質。酒に対しても最上級の敬意を払う。 |
「背景」や「カルチャー」が共通項!? スタイルある人が“スタイルある”と思う人
原 本誌6月号のテーマは「スタイルのある人」。ファッション誌としてはなかなか難しいテーマです。そもそも、作ろうと思って作れるものなのか?っていう疑問から始まる気がして。
渡辺 実は、自分が服作りを始めたときからずっと考えているテーマでもあるんです。スタイルとは何か、って。
種市 スタイルとファッションが結びつくこともあれば、相反することもある。だから余計にややこしいですね。
三浦 スタイルって個性とか生き方でもある。これ答え出るのかな(笑)。
種市 直感ですけど、実はマーシーさんのような存在にヒントがある気がします。
原 サーフィンから畑作りまで、生活そのものがスタイルになっている感じですよね。
三浦 ホントに!? でも好きなことをやるってのは大事だよね。自分の周りもそういう人ばかり。
渡辺 自然体はやっぱり強い。でも自分を作り込んでいくこと、探し続けていくこともまた楽しい。どちらもスタイルを到達点としているのは同じで、アプローチが違うだけなのかも。
三浦 ほら、やっぱりこのテーマは難しくなるんだよ。
渡辺 この対談が決まってからずっと考えてたんです。「スタイル」を日本語にすると、どんな言葉が当てはまるんだろうって。
三浦 「個性」でしょ。
種市 マーシーさん速すぎ。「型」や「流儀」でしょうか?
渡辺 「姿勢」とかもありですよね。こうやって出し合うと、我々日本人はいったいスタイルをどう解釈しているのか、朧げながら見えてくるのかもしれないと思って。
原 今挙がった日本語はそれぞれニュアンスが違うけれど、いずれもカッコいい言葉なのが共通点ですね。
渡辺 スタイルがある種の到達点なのは誰もが同じ。その道筋は何かってことですが、サーフィンやスケートや自転車といった方向に広げないほうがいいのかなと。結局生き方になっちゃう。
原 そうか、スタイルは「生き方」とも訳せますね。
渡辺 だから、今回はファッション的なアプローチに絞ってはどうかと。何よりオーシャンズですし。
種市 ビームスに勤めていた頃、仕事でサンフランシスコに通っていた時期がありました。そのとき「現地のホームレスがいちばんカッコいい」と本気で思っていたんです。
破れたGジャンを着て、派手なニットキャップを被って。毎日同じ服だから身体に馴染んでいたのかもしれない。そういう作為がない人に憧れていたんですよね。
著名人で言えば
キアヌ・リーブス。ファッションに無頓着そうな、考えていない感じがカッコ良くて。
キアヌ・リーブス。今年還暦を迎えるも、キアヌの飾らぬ人柄&服装は不変。バンドマンにして無類のバイク好き。写真:Backgrid/アフロ
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