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増山さん宅から紐解く、家づくりアイデア


家づくりアイデア①

内と外の境界線をなくす、大開口の借景。



増山さんが土地探しに強くこだわった理由が見て取れる、リビングの大開口。ウッドデッキの先に豊かな自然の景色が広がり、屋内と屋外がシームレスにつながります。

「これは吉村順三の建築によく見られる引き込み戸。ガラス戸すべてが戸袋に格納されるため、景色を邪魔しません。それにデッキの高さもこだわったところ。内と外の景色が違和感なくつながるように、ぎりぎりの段差を見極めています」



当初はリビングとデッキに段差を設けず、まっすぐつなげる構想もあったとか。「でも、完全にフラットにしてしまうと、雨が浸水する可能性があるんです」。その危険を回避するために数cmの段差をプラス。美しい借景と暮らしやすさを両立しています。



家づくりアイデア②

生活動線にこだわる、仕切らない空間配置。



増山さんの住まいは、ロフトを備えた吹き抜けの2階建て。広々とした開放感を叶えるために1階に個室は設けず、寝室は2階に。バスルームやトイレも2階に配置しています。

「水回りの設備って、閉鎖的な割にスペースを取りますよね。それなら、扉を付けなければいい。お風呂やトイレ、脱衣所やドライルームといった水回りを放射線状に配置して独立性を持たせつつ、扉は付けない。スペースに無駄が生じず、なおかつ快適です」



ちなみに、増山さんの趣味はサーフィン。波のいい日には仕事前にも海に繰り出すことから、おのずとシャワーや洗濯の回数も多くなります。それでも水回りの空間を1カ所に、扉を付けずに配置したことにより、効率の良さは段違いだそう。

シャワーを浴びて洗濯をして。ドライルームに服を干して。そこから服を仕舞う動線もスムーズにするため、増山さんはウォークインクローゼットも2階に配置。さらには「寝室も2階なので、お風呂から裸でも移動できます(笑)」というから脱帽です。




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