「サグ」「上り坂」がGW渋滞の原因
羽生サービスエリアPasar/下り(写真:NEXCO東日本提供)
――ワースト1位から3位まで、同じエリアに渋滞予測が集中していますね。 埼玉の東北道「羽生PA付近」と関越道「高坂SA付近」は、東京と栃木や群馬を結ぶルートとして交通需要が高く、毎年決まって大渋滞が発生します。大型連休特有の交通量の多さが第一にありますが、「サグ」や「上り坂」という地形的要因も影響しています。
――「サグ」と「上り坂」が渋滞にどう影響するんですか? サグというのは、下り坂から上り坂に勾配が変化するポイントですが、気付きにくいために自然と速度低下を起こします。
無意識な速度低下が連鎖を生み、渋滞につながるというロジックです。上り坂も同じです。
サグや上り坂を走る車は気付かずうちに減速し、後続の車が団子状態になる。ワースト1〜3位の渋滞を引き起こしている原因だ。(イラスト:NEXCO東日本提供)
――サグや上り坂という地形も渋滞の要因になるとは知りませんでした。 高速道路の渋滞は交通量の多い「自然渋滞
※」が7割を占めていますが、うち6割はこうしたサグや上り坂という地形的な要因に加え、「暗順応」と呼ばれる視界の調整でスピードが落ちやすいトンネルといった環境的要因が占めているんです。単に交通量が多いことが、大渋滞の理由ではありません。
※自然渋滞とは交通事故や工事規制によらない渋滞のこと。正式には「交通集中渋滞」と呼ぶ。 3/6