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袋麺は、その地域ならではの食文化が詰まってる


 
ご当地ラーメンの魅力は、何といっても味のバリエーション。全国津々浦々、それぞれの地域の人々に合うように、試行錯誤を経たうえで販売されている。

「僕は関西出身なので、例えば、東北地方で売られている“うまい”と評判のご当地ラーメンを実際に食べに行っても、口に合わないこともありました。

でも、地元の人々にとってはそれが美味しくて、何十年も愛されている。もちろんその逆も然り。同じ味噌味でも地域によって全く違ったものになっているから面白いわけです」。

1987年の国鉄分割民営化のあおりをうけた国鉄労働組合員の運動資金を支える目的で誕生した北海道・小樽の「こくろうラーメン」のパッケージ。時代や地域の事情が反映された袋麺は少なくない。ちなみに、この「こくろうラーメン」をきっかけに、ご当地袋麺にハマっていったそう。

1987年の国鉄分割民営化のあおりをうけた国鉄労働組合員の運動資金を支える目的で誕生した北海道の「こくろうラーメン」のパッケージ。時代や地域の事情が反映された袋麺は少なくない。ちなみに、この「こくろうラーメン」をきっかけに、ご当地袋麺にハマっていったそう。


ご当地の袋麺には、それぞれの地域の食文化が詰まっているという大和さん。

その興味は日本だけでなく、海外にまで及んでいる。同じ日本人でもかなりの地域差があるのだから、海外と比較すればその差は歴然だ。



「例えば、フランスにはきのこスープがベースのカップラーメンがあって、それがめちゃくちゃうまい。

その一方で、イギリスでいちばんウケている『ポットヌードル』というのは、塩水に麺を突っ込んだような味で、すごくマズイ。でも、イギリス人にとっては美味しいんだから不思議です」。

ほかにも、アメリカでは麺を茹でずにそのままボリボリ食べるのがわりと一般的だったりするらしい。このように、世界には味だけでなく、食べ方にまで文化の違いが反映されているのだ。


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