「格好いいけど、自分が履くタイプではない」と思った過去
ーーニューバランスとの出合いはいつ頃だったのでしょうか? 大橋 ナイキばかり履いていた高校3年生の時に「576」と、卒業してすぐに「801」と出合いました。
「576」は、当時ダンサーを中心にスニーカーショップの「オフスプリング」との別注モデルが流行ったり、藤原ヒロシさんやスチャダラパーが履いていたりする流れがあったんです。ただ、僕は「格好いいけど、自分が履くタイプではない」って思っていました。
でも、好きなニューヨーク・クイーンズのラッパーの、ノリエガ※が「576」を履いているのを見て、自分の目に新鮮に映ったんです。それからメイド・イン・USAの「576」を履くようになりましたね。
※現在はN.O.R.E.名義で活動 ーーでは、「801」は? 大橋 1990年代に、「スバル・インプレッサ」のTVCMに出演していた女優のウィノナ・ライダーが「801」のオリジナルカラーを履いていたんですよ。あと、「801」を履くニューヨーク・ニックスのステフォン・マーブリーの姿も印象に残っています。
その頃、ニューヨークのスケーターがナイキの「テラフマラ」をアフタースケートで履いているノリが好きで、同じ感じで「801」を履いていましたね。
ーー今のように販路が広いわけではなかったと思いますが、どちらで購入されていたのでしょうか? 大橋 いちばん多かったのはアメ横で、池袋の「すずちゅう・シューマックス」※と「東京靴流通センター」も品揃えが良かったですね。「月刊バスケットボール」で欲しいスニーカーの目星を付けて、時には吉祥寺や広尾、神保町にまで足を運び、いろいろなスポーツショップで探して買っていました。
※4月10日に閉店
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