リーバイスのシグネチャーはこうして生まれた!
Q15.ポケットの脇に付いている丸いパーツの名前と役割は? これはリベットです。生地同士をつなぎ合わせて、強度を上げる役割を果たしています。
Q16.過去も含めてリベットは何種類存在する? 歴史の流れで大きく分けると3種類です。
まず、よくヴィンテージで見かける「打ち抜き」。リベットの中心凸部分が剥き出しになっているものを指します。
この凸部分が他の服や、椅子、乗っている馬などを傷つけてしまうため、「隠しリベット」と呼ばれる留めの部分を内側に隠す手法に移行します。1937年頃から1960年代後半まで使われていました。
その後、現在も馴染みのある「被せリベット」が登場します。上から金具を嵌め込んでいるので、鋭利ではなくなっています。
Q17.リベットは誰のアイデアで生まれた? ヤコブ・デイビス氏が炭鉱で働く方の意見を聞いて丈夫な服を作るために発案・作成したといわれています。
実はこの人、リーバイスの社員ではなくて、町の仕立職人だったんです。
Q18.リベットはリーバイスにとってどんな存在? リーバイスを語る上では切っても切り離せないディテールです。Q2で話題に上がったパッチの部分の1873年5月20日という日付も、リベットの特許を取った日なんですよ。
現在は特許が切れているので、さまざまなブランドがリベットを取り入れていますが、当時はリーバイスだけの特徴だったんです。
パッチ部分には「MAY201873」の文字が。
Q19.パッチに描かれた「ツーホースマーク」の意味は? 生地の強さを表しています。2頭の馬が違う方向に引っ張っても裂けないという意味です。
Q20.本当に2頭の馬で引き裂こうとした? 馬で引っ張って試したかはわかりませんが、車のエピソードなら聞いたことがあります。道の途中で止まってしまった車を、501のデニムで牽引したとか……!
その車の持ち主が、短いロープしかなく困っていたときに、ツーホースマークを思い出してリーバイスのデニムで試してみたそうです。
Q21.ポケットのレッドタブが初めて採用されたのは何年? 1936年です。
Q22.レットタブは何のために生まれた? 徐々にさまざまなデニムブランドが台頭してきたことで、自社ブランドの目印として生まれました。
また、1930年ごろは「デュード・ランチ」と呼ばれる、乗馬やキャンプなどの牧場レジャーが富裕層に人気でした。
レッドタブが導入されたことで、この「デュード・ランチ」のブームもリーバイスが自社をアピールする機会になったとされています。
ネイビーに映えるレッドタブは今も昔も変わらずリーバイスのアイコン。
Q23.タブの色は、なぜ赤になった? 当時濃い色のデニムが主流だったので、コントラストの良い目立つ色として赤が採用されました。
Q24.赤以外のタブは全部で何色ある? 白、オレンジ、ブラック、シルバー。そして、最近出たのがインディゴタブです。
Q25.タブによって何が違う? コンセプトやライン、シリーズによって分かれています。
Q26.シルバータブはどんなモデル? 1980年~1990年代のストリートシーンを席巻したモデルです。例えば、スニーカーを履いて長めのデニムの裾を溜めるような、バギーでルーズなスタイルに用いられました。
Q28.リーバイスのEの表記はなぜ変わった? 自由なブランドなので、「なぜ」という理由は無いかもしれません(笑)
ヴィンテージ好きの方はご存じかと思いますが、「スモールe」と呼ばれる小文字表記が始まったのは1970年過ぎのことです。
それ以前のモデルが復刻するときには、もちろん「ビッグE」の表記を使用しています。
Q29.「フラッシャー」 って何? 新品のデニムの右バックポケットの下に付いた紙のこと。製品の説明や広告のツールとして取り付けられています。
「フラッシャー」には、「ギャランティーチケット」と呼ばれていた過去も。当時は保証書の役割をはたしていた。
Q30.デニムについているパッチの素材。年代ごとの変遷は?
こちらが革パッチ。
基本的に1950年代までは鹿の革。それ以降は紙パッチに移行しています。やはり革だと、洗濯の際にゆがんだり割れたりしてしまうためです。
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