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すべての写真を見る スーツをかっちりではなく、適度にカジュアルに着こなすのであれば、パンツのシルエットに着目を。こう話すのは、雑誌を中心に多くのスーツのスタイリングを手掛けるスタイリストの四方章敬さんだ。
ではどこを気にしたらいいのか。“着流し”に最適なシルエットはあるのか。詳しく聞いたら、ある方程式が浮かび上がってきた。
カジュアル靴を想定すればパンツはおのずとゆったりに
「さまざまな靴を想定して、“パンツはワイド”が最適解!」四方章敬さん●今最もスーツに精通するスタイリストのひとり。自身でも多くのスーツに袖を通してきた知見を通じて、「着流しスーツ」の見解を語る。
四方 雑誌のスーツ企画において、パンツのシルエットがフォーカスされることってまずないんですよ。でも僕は、きわめて重要なポイントだと考えています。
ーー確かに……我々もジャケットに注目しがち。パンツのシルエットはどこを気にしたらいいのでしょうか? 四方 「着流しスーツ」には、ゆったりとしたシルエットのパンツが使えます。合わせる靴が変わってくるからです。
ーーカジュアルな足元に相応しい、リラックスした雰囲気が得られるからですよね? 【ジャケット】 着丈74cm 胸囲102cm【パンツ】 ワタリ32cm 裾幅19.5cm(※サイズ48の場合)。コットンにポリウレタンを混紡し、適度なストレッチ性を備えた生地を採用。ジャケットは6ボタンダブル。パンツはゆったりとしたテーパードシルエットで、ウエストにゴムが入る。着心地抜群のカジュアルなセットアップだ。ジャケット9万2400円、パンツ3万9600円/ともにバレナ(三喜商事 03-3470-8232)
四方 いえ、違います(笑)。まずはドレスクロージングとしてのスーツを考えてみましょう。ストレートチップでもセミブローグでも、合わせる靴の形状はさほど変わりません。つまり同じ裾丈のパンツで、ほぼ同じ“裾の乗り方”が得られる。
でも「着流しスーツ」の場合は違う。ローテクスニーカー、ハイカットのバスケットシューズ、ソールの薄いレザーサンダルなど、さまざまなボリュームの靴を履くことが想定されますから。
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