当記事は「Dolive」の提供記事です。元記事はこちら。 一度見たら憧れる、おしゃれでこだわりが詰まった家。でも、「そんな家ってどうやったらつくれるんだろう」「建築のプロじゃないとつくれないのでは」と感じている人もいるはず。“あの人の家づくり手帖”は、個性的な家をかたちにした経験者から具体的な家づくりアイデアを伺う企画です。
今回、登場いただくのは、かつてはスノーボードライダーであり、趣味ではサーフィンや自転車も楽しむ河尻晋介さん。様々なアクティビティーを愛する河尻さんらしく、アメリカ西海岸のテイストを散りばめた、居心地抜群の家づくり術に迫ります。
家ができるまで
居心地のためには、一歩ずつ丁寧に。土地に足を運び、間取りを決定
家づくりアイデア①
空間のイメージは、素材によって切り替える
家づくりアイデア②
住まいの表情を決め込まない、“壁の下地”
家づくりアイデア③
ゲストルームを兼ねた、高さ絶妙の小上がり
居心地のためには、一歩ずつ丁寧に。土地に足を運び、間取りを決定
河尻さんが暮らすのは、神奈川県の鎌倉エリア。その理由は、趣味のサーフィンをいつでも楽しめ、自然体で住める環境があるから。また、河尻さんはスノーボードライダーの顔も持ち、かつてはライダーとして活躍。ライダーの知識と経験を生かし、スノーボードを中心としたブランディングやマーケティングとサングラスの輸入販売の事業を営まれています。
「特に冬場は家と雪山を行ったり来たり。ここは自宅というより、基地の感覚です。それだけに、一生の住みかという意識は希薄かもしれません。となると、注文住宅ではちょっと重すぎる。かと言って、住まいを好きにデザインする欲求も捨てられなくて」
そこで河尻さんが選んだのが、家のベースとなる躯体は工務店に一任し、間取りや内装といった家の中身は自由にデザインできる、セミオーダーな家づくり。
「自分が望んだことではあるものの、最初は戸惑いましたね。どこから手を着ければいいのか、考えあぐねてしまって(笑)。でも、戸惑いがあったからこそ、そこは一歩ずつ丁寧に。購入した土地に足を運んでは、窓の配置や間取りを考えていきました」
河尻さんが住まいに求めたのは、日当たりとプライバシー。隣り合わせた住居から家の中が見えないよう、隣家との距離や窓の向きまでチェック。それに応じて自宅の窓のレイアウトを考え、2階にLDKを配置したのも、求める2要素を両立させるためです。
「間取りに関しては手探りだったものの、内装の理想像は割と明確でしたね。20代のころに暮らしていたアメリカ西海岸を参考に、好きなホテルやショップの内装写真を工務店に共有しました。その際には、工務店が用意してくれたクラウドを利用して」
印刷不要のクラウドなら、確かに手軽。ただし、河尻さんは自身が思い描く理想にブレが生じないよう、しっかりと吟味してから画像を共有。建築のプロの知見を借りながらも明確な理想像の共有により、居心地のいい住まいを実現させています。
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