【愛されポイント①】
先輩に気遣いなし!「それが逆に心地いい」
編集部 さて、本題に入りましょう。岡野さんが思う、酒井さんの“愛される理由”って何ですか? 岡野 俺は芸人15年目なんですけど、芸歴が長くなると後輩からめっちゃ気を使われるんですよ。それが嫌だったんだけど、酒井の場合は、ムカつくことしかないから逆にありがたいですね(笑)。
編集部 ムカつくこととは? 岡野 社会人としてやってはいけないことをやる。たとえば、飯に行くと俺より先に箸をつけるし、知らない間にお会計を頼んでるんです。で、支払いを回してくるっていう……。
トイレから戻ると伝票が届いてることもあれば、目の前で店員さんに「お会計ください」って言うときもあります。終わりのタイミングを勝手に酒井が決めるんです。
酒井 悪気はないんですよ、本当に……。
岡野 そう。本人は俺の手間を省くために、良かれと思ってやってるんですよね。でも普通に考えれば、おかしいじゃないですか(笑)。だって、まだこっちは飲みたいかもしれないのに。
編集部 それでも許せてしまうんですか? 岡野 まぁ、俺としては、後輩に気を使われるよりはいいんですよ。酒井に悪気はないし、悪意もない。ピュアなんですよ。だからタチが悪いとも言えるんですけどね(笑)。
ほら、ダメ出ししてるいまもこいつは笑顔なんですよ。だからいいやって許せちゃう。悪いやつじゃないから。
教訓:先輩の前でも自然体でいるべし!
後輩に気を使われ過ぎるあまり、逆に無礼なくらい自由な振る舞いが一緒にいて居心地がいいと言う岡野さん。とはいえ、それを良しとするのは、悪気なくやっちゃう純粋な酒井さんならでは。
ここで読みとる“愛されポイント”は、先輩だからといって、「過剰に気を使いすぎる必要はない」ということ。遠慮して自分を隠すより、失敗を恐れずさらけ出して仕舞えば、案外うまくいく関係もあるのだ。
4/5