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▶︎すべての写真を見る ボディメイクやダイエットの手段として筋トレを取り入れている人は多いが、最近は健康寿命を延ばすために行う人も増えてきているようだ。老後も健康に過ごしたいなら、特に脚トレが必要不可欠だと専門家は言う。
ということで今回は、筋トレと健康について研究している東北大学大学院医学系研究科の門間陽樹准教授に、脚トレの重要性について伺った。
話を聞いたのはこの人!
門間陽樹准教授●東北大学大学院 医学系研究科 運動学分野 准教授。2011年に障害科学の博士を取得。2018年4月から同大学院医学系研究科 運動学分野 講師を務め、2022年10月から准教授となる。専門分野は運動疫学。グループ研究で筋トレと健康・寿命に関する論文を発表している。
脚の筋肉が衰えると自立した生活が難しくなる
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ーーまず、なぜ筋トレの中で脚トレを最重要視しているのかお聞かせください。 脚の筋力が衰弱して起こるいちばんの問題は、将来的に自立した生活が難しくなり、介護が必要になる可能性が高まることです。そのため、健康面で考えた場合に最も重要視しています。
脚の筋力が衰えると1人で立ったり歩いたり、今までできていたことができなくなったりと、普通に生活するのが難しくなりますし、体を支える力が弱くなるため、転んで骨折してしまうリスクも考えられます。
ーー脚トレをしない場合、健康面でどのような問題がありますか? 日本人を対象とした研究では、高齢で筋肉量や筋力が低い人ほど、要介護リスクや死亡リスクが高いという結果が報告されています。
一方で高齢でなくても、筋力が低い人の方が循環器疾患、がんなどの病気を発症するリスクが高く、さらに寿命が短いという研究結果も報告されています。
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