その他の作品は後ほど紹介していただくとして、玲子さんが生まれ育ったのは横浜市戸塚区。幼稚園の頃は友達と園庭で妄想キャンプをして遊んでいたそうだ。
「同じ頃に習い始めたピアノは大学を卒業するまで続けました。基本的に音楽全般は好きですね」。
約20年間使っていた楽譜の一部。
小学校では合唱団に入り、ロシアで公演。中学でもピアノ合唱団は続け、高校では軽音部でギターを弾く。
そんな時代を経て、高校卒業後に多摩美術大学に進学。芸術学科で学芸員になる勉強を始めた。
「大学に入って初めての課題はA3のコピー用紙が配られて、『思ったことを作品にしてください』というものでした」。
ドキドキしたので心臓を作った。
また、高校時代からライブやイベントを作ることにも興味があったという。小さいライブハウスに通い始めたのもその頃だ。
2016年のサマソニではサカナクション、THE YELLOW MONKEYS、星野源などのライブを観た。
同時にアートを使って地方創生をする「アートマネジメント」というワードにも惹かれた。
「夜行バスに乗って、金沢21世紀美術館、青森県立美術館、十和田市美術館など、いろんな美術館に行きましたね。金沢はノドグロのお寿司が最高。青森はサバの味噌煮が美味しかったです」。
金沢21世紀美術館は大学の授業で出ていた施設だった。
十和田市美術館は奈良美智の「夜露死苦ガール2012」が出迎えてくれる。
大学の卒業旅行はイタリア。
「フィレンツェ、ローマ、ベネツィア、ナポリと美術館を巡りました。とくに、フィレンツェのウフィツィ美術館は規模が大きすぎて回りきれなかった。あと、ベネツィアで入ったレストランのおじさんが日本が大好きらしくて、美味しいワインや貝料理を勝手にどんどん出してくるんです」。
お金を取られたらどうしようと思っていたらタダでした。
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