「マイ・ブラッディ・バレンタイン」のTシャツ。最も影響を受けたバンドのひとつが“マイブラ”。エフェクターやサンプラーを多用した音の表現方法のみならず、アート性の高いTシャツも好きでコレクトしていた。フォントやプリントも秀逸。
森川 でも、そもそもはレディオヘッドに始まり、マイ・ブラッディ・バレンタインも大好きでした。いまだにTシャツは着てますから。
阿部 あの時代のシューゲイザーやオルタナティブロックの雰囲気は、確かにティルマンスの作風などに通じるものがありますね。
森川 彼のペーパードロップのシリーズは、長年ずっと欲しかったもののひとつです。やっと買えた!
「コンタックス」のカメラ。写真は眺めるのも撮るのも好き。コレクションのルックや旅行先で気に入った風景は、いつも携帯している「T3」で撮影している。カールツァイスの35mmレンズならではの色合いや奥行きが好み。
阿部 コンタックスのカメラもありますが、自身でもアートに携わろうという気持ちがあるんですか?
森川 旅行や日常の写真を撮ったりと、常に持ち歩いて気ままに楽しんでいます。ブランドのビジュアルを自分で撮影したりして、仕事の一部として活用できている点でも、心地良さのひとつといっていいかもしれません。
阿部 ファッションに目覚めたのは、いつからですか?
森川 10代の頃はアンダーカバーにかなり傾倒しました。ジョニオさん(デザイナー高橋盾さん)が大好きで、どっぷりハマりましたね。
阿部 なるほど……やはり、どこか毒というか違和感があるものに最初から惹かれたんですね。
森川 それはあります。よく陰キャだとも言われますから(笑)。
「ベイシックス×アンブロ」のジャケット。アンブロのボディをリファインした別注モデル。よく見ると胸の刺繍にハートが描かれていたりドロップショルダーになっていたりと、遊び心満載だ。共地のパンツも合わせて、各50着限定で発売。
阿部 アンブロとのコラボにはズー君の感性がしっかり反映されてるのは流石です。
森川 それをわかってもらえるとうれしいです。自分の好みをすべて詰め込みました。
阿部 パッと見はいたってシンプルですが、形はゆったりしていたり、ロゴをアレンジしていたりと、違和感と今っぽさが感じられます。
森川 実は、これ50着しか作っていないんですよ。
阿部 へぇー、それはかなり稀少性が高い!
森川 せっかくなので袖口にシリアルナンバーも入れました。
阿部 それは言われないと気付かないかもしれない(笑)。