「1958」と名付けられたワケ
日本で旧型にあたる「ランドクルーザープラド(150系)」は、同時期のランクル200とは別のプラットフォームを採用していたが、ランクル250では “象徴モデル”のランクル300と共通となった。
北米でのグレード構成は「ランドクルーザー1958」「ランドクルーザー」そして「ファーストエディション」の3グレードと発表された。
ランドクルーザー1958が最もベーシックなグレードで、価格は5万5950ドル(約844万円)。もちろん全車フルタイム4WDだ。
ベーシックなグレードなのに、なぜ名前に「1958」と入るのかといえば、ランドクルーザーが北米で販売されたのが1958年だから。
“原点”に対する敬意を込めて、あえてこの名を最も基本的なグレードに付けたようだ。何しろランクル250の基本コンセプトは“原点回帰”なのだから。
ボディサイズは旧型のプラド比で、全長+100mm、全幅+95mm、全高+20mmとひと回り大きくなっている。
ランクル250、というかランドクルーザーシリーズの原点とは「どこへでも行き、生きて帰ってこられる」こと。
「ランクル300」はその象徴モデルで、「ランクル70」は普遍モデルという位置付けで、ランクル250は 70をアップデートした「生活実用モデル」であり、シリーズのど真ん中モデルだという。
シンプルだけどタッチパネル式ではなく物理的なスイッチ、つまり手で操作するスイッチが多い。
かつて、ランクルが初めて輸出されたサウジアラビアで、村人が「この砂丘を越えられるのは、ランクルとラクダだけだ」と言ったそうだ。
地球上のどんな環境下でも、生きるために車を走らせなければならない人々がいる。それを支えるのがランクル250だというわけだ。
そのため、ベーシックなグレード「ランドクルーザー1958」には、ランクルの使命を全うするための機能や装備が詰め込まれている。
「ランドクルーザー1958」はファブリックのシート地、「ランドクルーザー」は上質な合皮、「ファーストエディション」はレザー調。
滑りやすい路面や泥地など大きな駆動力が必要な場合は、シフトレバー近くにある小さなつまみ(H4/L4トランスファー)を下げればローレンジ(L4)に切り替えられる。
ぬかるみ等からの脱出を容易にしてくれるセンター&リアのデフロックは、それぞれのスイッチをポチッと押せばいい。悪路を慎重かつ丁寧に走りたいなら、最新のCRAWLコントロールスイッチをオンにするだけ。
もちろん先進運転支援機能「トヨタセーフティセンス」は標準装備。USB-Cポートは5つ、8インチのオーディオマルチメディアタッチスクリーンや6スピーカーサウンドシステムも備わる。
Apple CarPlayやAndroid Autoにコードレスで対応してくれるから、砂漠を走っている時でさえ気軽に好きな音楽を楽しめる。
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