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SNSで銀行口座を買い取る事例も

冒頭に述べたように、時代が変わっても相変わらず特殊詐欺は盛んだ。バリエーションも増えたが“銀行口座に振り込ませる”という部分は変わっていない。

また、暴力団に対する対応が厳しくなり、現役暴力団員は通帳やクレジットカードを作るのが困難になった。暴力団を辞めたあとも、5年間程度は口座を作れないという、とても厳しい社会的制裁もある。

暴力団を辞めても銀行口座を作れなければ、就職して生活を続けるのが非常に厳しくなる。令和4年には、警視庁が暴力団離脱者の口座開設支援をしているが、銀行の意志もあるのでそう簡単にはいかない。
 
ただ、仕事で会った現役暴力団員に話を聞くと、通帳やクレジットカードを普通に持っていると言っていた。

「蛇の道は蛇だから。なんとかなるよ」と笑っていた。具体的な方法は教えてもらえなかったが、「誰かに作らせたのを借りる」という手口があるのは想像に難くない。
 


現在「通帳を売ってくれ」と頼まれるのは、金のない一般人が多い。中には20代の若者がターゲットになる場合もある。

「銀行口座を高額で買い取ります!!」などと気軽に呼びかけているSNSもあり、お金に困っているとつい応募してしまうかもしれない。

また闇金に借金がある人が、問答無用に口座を作らされたという話も聞いたことがある。


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