小島 ランニングシューズもビッグトレンドで、その流れは続くと思います。去年うちで評価が高かったのが、ニューバランスの「990」。
平 なかなか高額なスニーカーですが、売れましたか?
小島 ベストセラーと言えますね。ナイキの「エア フォース1」もやはり強い。ただナイキ一強ではなく、さまざまなブランドが幅広く認知されてきている状況です。
平 アシックスが伸びてきましたね。オーシャンズの「街角パパラッチ」でもかなり多く見かけるようになりました。
大橋 NYでもブームで、ジ アパートメントのお客さんにもちらほら。うちでは取り扱っていないのですが。
小島 ヨーロッパでも人気が高いです。今まさにリアルなマーケットが求めているブランド。アトモスでも今年早々に
「ゲルカヤノ 14」の別注モデルを発売しました。
「ゲルカヤノ 14」をメタリックな夜遊びカラーで別注。「昨今話題のゴープコア(アウトドアテイストを街に落とし込んだスタイル)にマッチするようなイメージで仕上げました」(小島)。2万90 円/アシックス × アトモス(アトモス 03-6629-5075)
平 ランニングシューズが売れているという点から考えると、リアルに求められているのは軽さや履き心地の良さ。ただ服によっては、多少味のあるスニーカーを履きたくなるときがあるんですけどね。
大橋 ここ2、3年感じるのは、経年変化の魅力を求める雰囲気。テクノロジー系のスニーカーは履き心地はいいのですが、経年変化しないんですよ。そこで昨年、ニューバランス「576」のフルレザーを別注しました。難しいかなと思いましたが、ムードをわかってくれる人もいて。
平 お話を聞いていると、トレンドの揺り戻しだけは語れない気がしますね。スニーカーが本当に多様化して、消費者も実際にさまざまな選択肢を持っているという。
小島 ゲームチェンジも起きています。2022年には売り上げランク外だった新ブランドが、23年にはトップ5に入ってきている現実がある。
平 激動の時代ですが、そんな中でも我々おっさんには“マイ定番”というものがある(笑)。僕は
アディダスの「ロースーツ」。この90年代的デザインがやっぱり胸アツだし、スエードなので育てる感じも味わえる。実を言うと、20年前のオリジナルも持っています。
各1万5400円/アディダス オリジナルス(A.T.A.D 03-6804-2274)
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