「Camp Gear Note」とは…… ソロキャンプの際には、ひとり飯用にちょうど良く、直接食べれば皿を汚さずに済む「缶詰」のお世話になっている方も多いはず。
最近はとても凝った料理のものや、ローカル料理が手軽に楽しめるものも増えていて、シンプルに温めるだけでも十分おいしい。缶詰をバーナーや焚き火の上に乗せて直火でグツグツと温めるとSNS映えするし、実際にそうしているキャンパーをよく目にする。
しかし、実はこの調理法はあまり体には良くないらしい。その理由と理想的な缶詰の温め方について解説しよう。
▶︎すべての画像を見る 缶詰業界では「直火調理はNG」
とても手軽でおいしそうに見える調理法なのだが……。
缶詰の蓋を開けて、バーナーや焚き火の直火で温める。このめちゃくちゃ手軽なのにおいしく仕上がる調理法は、キャンパーのみならず広く一般化している感があるが、缶詰業界では長年NGとされている。
その理由は単純明快。直火で温めることで、缶詰の内側のフィルムやコーティングが料理の中に溶け出してしまう危険性があるからだ。
調理する際はシェラカップやクッカーに移そう。
一見したところ、見た目的にはなんの問題ないように思うかもしれないが、製品によってはフィルム状のポリエステルやエポキシ樹脂など、熱に弱くて溶けやすい素材が缶や食材の保護のために内側に貼られている。それが口に入ってしまうと、当然体には毒。溶けたビニールを食べていると想像してみてほしい。
また、写真の味噌煮のようにソースや汁に粘度がある料理は加熱した際に飛び跳ねやすく、火傷やテーブルを汚しまくる原因にもなるので避けたほうが無難なのだ。
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