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ゲストからの反響について、ドーミーイン事業本部・首都圏事業部の部長を務める平山恵一氏は、「かなりメジャーになっていて、お喜びやお褒めの言葉をクチコミで数多くいただいています。夜食というより、主食として召し上がられるお客様も増えていますね。また、仙台で言えば笹かまなどご当地食材をお客様自身で購入し、独自のアレンジを楽しまれる方も。そういったお客様のSNSでの拡散から、さらなる認知度アップにつながっています」と語る。

つまり夜鳴きそばは、広告塔としての機能も果たしているのだ。

あっさり醤油ベースの鶏がらスープにちぢれ麺を絡めて

夜鳴きそばの人気の理由はどこにあるのだろうか。

無料というお得感も強いが、支持されるのは圧倒的にその味だろう。チャルメラ屋台を連想させるあっさり醤油スープは、深みがあり、オーソドックスな「中華そば」そのもの。レシピは、ニンニクなどの隠し味を加えた醤油ベースを、鶏ガラスープで割っている。

「これでいい」を経て「これがいい」に変わる魅力を持つ。なお、写真は編集O氏が個人的に撮影していたもの

「これでいい」を経て「これがいい」に変わる魅力を持つ。なお、写真は編集O氏が個人的に撮影していたもの


トッピングは、メンマ、あおさのり、ネギとごくシンプルだ。ときには、「お月見の日の卵のせ」「エビ天をのせた年越しそば」など、季節のイベント的なレシピが登場することもあるが、基本は全国で同じ味、同じ盛り付けで提供している。

夜鳴きそばを含め、提供するメニューの開発はアウトソーシングせず、全て自社のフーズ部門で担っている。各ホテルで異なるご当地メニューが登場する朝食ブッフェも、その部門の開発によるもの。夜鳴きそばは、約15年前のスタートからマイナーチェンジはするものの、大きくは変えずに味を守ってきた。


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