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“性教育ネグレクト”の20年を経て、少しずつ進展も

そんな性教育の実情を変えるべく、“失われた20年”を経て、まさに今、「改めて性教育を見直そうという動きが、本格的に起こりつつある」と福田さんはいう。



2021年には「生命の安全教育」という名目のもと、文部科学省から性教育に対する義務付けが行われるようになった。

具体的には、身体的な性の話に加えて、「プライベートゾーンを他人に見せないこと」「デートDVの危険性」「SNSで人と出会うことのリスク」などが盛り込まれ、今の子供たちが置かれている現状に即した内容にアップデートされつつある。

このように国が重い腰を上げたことで、性教育に関わる人たちのさまざまな試みが、より活発化するようになったという。

「子供向けの性教育に関する書籍などは、ここ2〜3年の間にすごく増えていますし、生理用品も多様化しています。また2023年6月には、『不同意性交罪』が施行され、性同意年齢が13歳から16歳に引き上げられるなどの法改正も行われました」。


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