「Camp Gear Note」とは…… キャンプ飯好きにとって、“調理器具選び”は永遠のテーマだ。
古くから使われているダッチオーブンやスキレットは料理がしやすい反面、ケアに手間がかかり、重たくて持ち運びにもひと苦労。
一方、メスティンやチタンクッカーは軽くて持ち運びやすいが、できる調理法が限られるし、作ったそばから冷めてしまう。
何か良い解決策はないものかとディグってみたところ、「味わい鍋」なる調理道具がヒット。試しにキャンプに導入してみたところ、これがすこぶる調子が良い。
実はこの鍋、1985年に誕生した超ロングセラー商品なのだが、今年リニューアルしたばかりとこのこと。これから話題になりそうな雰囲気がプンプンする。
そこで今回は、この味わい鍋の特徴とアウトドアでの使い勝手についてお伝えしたい。
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主婦の声が生んだ「一生ものを越える二生もの」
「味わい鍋 両手22cm(3.2L/4合)」2万8600円。
味わい鍋が時代を超えて愛され続けてきた理由は、一生ものを越える「二生もの」をコンセプトに掲げて、流行に左右されないデザイン、性能、使い心地に徹底的にこだわってきたからだろう。
デザインは日本における北欧デザインの先駆者であり、武蔵野美術大学の名誉教授を務める島崎 信氏が担当した。
「愛着のあるものと暮らす豊かさ」を提唱し続けてきた彼の信念を形にしたのが、この味わい鍋なのだ。
鍋底には「MADE IN JAPAN」の文字。
開発にあたっては、当時はまだ珍しかった主婦モニターを採用し、徹底的に意見を吸い上げたそう。醤油、みりん、味噌などの調味料を使っても焦げつきづらく、炊飯も煮物も、揚げ物だってひとつで賄える。
そんな理想的な家庭用の鍋を追い求めた結果、味わい鍋はある素材と形に行き着くことになる。
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