良好な視界を確保した運転席
WR-Vの運転席まわり(写真:三木宏章)
運転席からの視界は、高いアイポイントや水平基調のインストルメンタルパネルなどにより、広々として開放感も満点だ。また、フロントフードのセンター部に凹みを作るなどで、ボンネット先端の位置を見やすくし、狭い路地などでの取りまわしもしやすい工夫が施されている。
ドライビングポジションは、「ZR-V」に近いセダン的な感じで、スポーティな座り心地を演出する。ATのシフトレバーは、上下に動かすオーソドックスなタイプで、ZやZ+に採用する7インチTFTメーターは、右に速度計、左に回転計を配置する。回転計の内側には、平均車速や運転の経過時間、航続可能距離、安全運転支援システムの作動状況など、多様な情報を表示することが可能だ。
ちなみに、WR-Vには、独自の安全運転支援システム「ホンダセンシング」を全グレードに標準装備し、リーズナブルな価格ながら、高い予防安全性能も併せ持つ。
Z+のシート(写真:三木宏章)
シートの生地には、Xにファブリックを採用。ZとZ+には、プライムスムースとファブリックのコンビシートを装備する。ほかにも、ZとZ+の装備では、本革巻きステアリングホイール、プライムスムースを施したドアライニングなども用意し、より高級なテイストを醸し出す。
余裕のある後席&荷室
広々としたWR-Vの後席(写真:三木宏章)
後席では、室内高やショルダー空間に余裕があるとともに、足元スペースもかなり広いことで、ゆったりと座ることができる。また、荷室は、ヴェゼルより大容量の458Lを確保し、スーツケース4個(25インチ×2、21インチ×2)を収納できる広さを持つ。
さらに後席は6:4分割式で、背もたれを前に倒すことで、より広い荷室スペースを作ることも可能だ。ちなみにWR-Vは、ホイールベースを2650mmに設定。2610mmのヴェゼルより長いことで、こうした後席や荷室の広いスペースを確保しているという。
後席を倒した状態のラゲージスペース(写真:三木宏章)
ただし、ヴェゼルのように、シートを座面ごと足元へ収納できる「ダイブダウン機構」などはない。背もたれを倒すと、座面と背もたれの厚みが段差となり、ヴェゼルほどフラットにはならないのだ。
そのぶん、より厚みのある後席はクッション性が高く、長距離走行でも乗員が疲れにくい効果を持つという。積載性のヴェゼルか、乗り心地のWR-Vか、このあたりはユーザーの使い方や好みにより、どちらを選ぶのかが分かれるところだろう。
ほかにも荷室には、床下収納やコンビニフックも採用。各ドアの内側には、1Lペットボトルが収納できるポケットも用意するなど、使い勝手のいい装備も各所に用意している。
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