キーワードは思い切った設定と手頃な価格のSUV
中間グレードになるZのスタイリング(写真:三木宏章)
日本仕様のWR-Vでは、ラインアップにエントリーグレードの「X」、中級グレードの「Z」、上級グレードの「Z+」といった3タイプを設定。パワートレインの詳細は未公表だが、いずれのグレードにも1.5Lガソリン車のみを設定。ヴェゼルなどに採用するハイブリッド仕様「e:HEV(イーエイチイーブイ)」車はWR-Vにはなく、駆動方式も2WD(FF)のみ。
かなり思い切った設定だが、そのぶん、価格帯は、前述のように、200万円前半から250万円までに設定。ガソリン車とハイブリッド車の両方、それに2WD(FF)と4WDを用意するヴェゼルの価格(税込み)239万9100円~341万8800円よりも、かなり抑えた設定だといえる。
道路状況も悪いインドを想定した外観
最上級グレードとなるZ+のリアビュー(写真:三木宏章)
WR-Vのボディサイズは、全長4325mm×全幅1790mm×全高1650mm。一方、同じコンパクトSUVのヴェゼルは、全長4330mm×全幅1790mm×全高1580~1590mmなので、サイズ感的に両モデルは近い。全高がより高いWR-Vのほうが、やや大きく見える印象すらある。
ちなみに、WR-Vの最低地上高は195mmだから、車高はかなり高めだ。ホンダの開発者によれば、「豪雨が多いインドの天候に対応し、道路がある程度の冠水状態であっても、クルマの室内へ浸水しにくくすることも考慮した」という。
最近は、日本でも線状降水帯などで道路が冠水し、浸水被害を受けるクルマも増えている。その意味で、日本のユーザーにとっても、車高が高いSUVのほうが、より安心感を持てる点は同じだろう。
ZおよびZ+グレードで標準となる17インチアルミホイール(写真:三木宏章)
WR-Vの各グレードにおける外装装備の違いは、Xには16インチのスチールホイールを採用するのに対し、ZやZ+には、17インチのアルミホイールを装備。Zには、LEDフォグライトも搭載する。
さらに最上級グレードのZ+では、ベルリナブラック・カラーのフロントグリル、シャープシルバー塗装が施されたルーフレールガーニッシュやドアロアーガーニッシュ、クロームメッキのアウタードアハンドルなども追加し、より高級感を演出している。
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