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「AGT210®︎」は理論上ラバースポンジの厚みを三割減らしても、その保温性が保たれる。つまり、従来5mm厚必要だったものが3.5mmに、3mm必要だったものが2.1mmになっても、同じ暖かさのウエットスーツとなるのだ。

「AGT210」は理論上ラバースポンジの厚みを3割減らしても、その保温性が保たれる。つまり、従来5mm厚必要だったものが3.5mmに、3mm必要だったものが2.1mmになっても、同じ暖かさのウエットスーツとなるのだ。


最良のウエットスーツを作るための基本は、細かな条件を除けば、次の3点を極めることだという。

①全身に完全にフィットしたサイズであること 、②内部への水の侵入が最小限であること、③生地が軽く柔らかく暖かいこと。

熱を内側に反射するウエットスーツがあれば、魔法瓶のように体温が維持される。そう発想し、鈴寅(現:積水ナノコートテクノロジー株式会社)に、当時開発され始めた中空糸繊維に熱を反射するスパッタリングのテストをお願いした。

しかし現実は厳しく、目的としていた「熱を効率良く反射する銀(AG)のコーティング」は、銀の性質上、空気と接触した途端に酸化し、期待した機能がどうしても半減してしまい、一工程でのスパッタリング加工では実現不能なことがわかった。

やむなく、当初のスパッタリングジャージはステンレスを主流とし、2種類の金属の加工については更なる研究を要することとなった。

積水ナノコートテクノロジー株式会社

積水ナノコートテクノロジー株式会社 資料



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