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名店④ 山奥の珠玉の味わい「手打らーめん かじかや」



最後に紹介するのは「手打らーめん かじかや」。

2000年に創業し、現在、同店を切り盛りするのは、先代のご子息である2代目店主・児玉氏だ。

店が位置するのは上田市においても車でしかアクセスすることができない武石地区。

近隣は緑深き山々に覆われ、人家もまばら。常識的に考えれば、人が集まるような場所では到底ないにもかかわらず、営業時間中は、店の前に長蛇の列が連なる。到着してから店を出るまでに、1時間以上の時間を要することも珍しくない、県内屈指の大行列店だ。



現在、同店が提供するのは、「中華そば(醤油ベース)」、「味噌らーめん」、「辛味噌らーめん」、「つけ麺」、「油そば」など多種多様。

いずれも、その品を目当てに定期的に店へと足を運ぶ常連が存在するほどの絶品だが、初訪問であれば、まず、基本メニューである「中華そば」を注文してもらいたい。



尋常ではないほどのコシが強い手打ち麺は、永遠にすすり続けたくなるほどのクオリティで、麺の茹で加減も非の打ちどころなし。仄かな甘みを蓄えたスープも、極上のあと口を誇る“惹きの塊”だ。



長年営業し続けてきた老舗だからこそ実現できる、独創性と普遍性を兼ね備えた珠玉の味わい。

数時間掛けてでも訪れる価値が十二分にある、上田ラーメンシーンの誇りだ。
手打らーめん かじかや
住所:長野県上田市下武石1834-2
電話:0268-85-3322
営業:11:30~13:30(13:15LO)
※金・土曜は17:30~19:00


田中一明=写真・文 池田裕美=編集

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