広くてスクエアな空間をカスタマイズし放題
トヨタ「KAYOIBAKO(通い箱)」。全高は1855mmと高いが、全長は4m以下なので意外とコンパクト。
「通い箱」とは、製造業の現場で拠点間の材料や部品、製品を輸送するための箱のこと。
多くはプラスチックや段ボールで作られるが、同じ箱を使い回すために、現場ごとに臨機応変に箱の中敷きを変えて使用されている。
このフレキシブルで物がたくさん積める通い箱を、BEVにしたらどうなるか?を具現化したのが、トヨタのコンセプトカー「KAYOIBAKO」だ。
物流のトラックはもちろん、移動販売店や乗り合いバス、さらには一人ひとりの趣味に応じたカスタマイズに対応するモビリティにできるという。
だから「ルーフにカヌーを積んで、オフロードタイヤを履かせたアウトドア仕様にしたい!」と思えば、写真のようにできるというわけ。
バッテリーを床下に並べるから、フロアは真っ平ら。通い箱の発想だから何でもたっぷり積めるし、なんなら棚も作れる。世界に一台だけの相棒にカスタマイズできるBEVだ。
ダブルスライドドアで遊びのギアを載せやすいSUV×ミニバン
トヨタ車体「X-VAN GEAR CONCEPT」。助手席を180度回転させて二列目シートをテーブルにすれば、車内で食事もできる。
トヨタ「ハイラックス」や「アルファード」「ヴェルファイア」等、トヨタの“ハコ車”の生産を担うトヨタ車体。そんなハコ車のプロが提案する、BEVのハコ車が「X-VAN GEAR CONCEPT」だ。
助手席と後席との間に本来あるBピラー(柱)を取り払い、助手席ドアまでスライドドアにしたことで、開口部はバカでかい。だから車内から自転車でも何でも取り出しやすいし、ギアを持ったまま出入りするのも楽になる。
樹脂フェンダーをはじめ、エクステリアはSUVルックだし、大径タイヤを履くため最低地上高も通常のミニバンよりは高く、凸凹道を乗り越えやすい。ファミリー感やラグジュアリー感の強いミニバンが多い中、こんな遊びに振ったミニバンなら人気が出ないはずがない。
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