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肥満は睡眠時無呼吸症候群のリスクが約4倍



――睡眠時無呼吸症候群とは、そもそもどのような病気でしょうか。

睡眠中に、大きないびきとともに呼吸が何回も止まる病気です。いびきは、狭くなった気道を空気が通るとき、上気道の粘膜などが振動することで生じます。そして、上気道が完全に塞がれると「呼吸が止まる」という状態が一時的に発生します。

このような無呼吸の状態を何度も繰り返すことで、睡眠中の低酸素状態や交感神経の活性化を引き起こし、身体にさまざまな悪影響を及ぼします。

ーー呼吸が止まる……怖い病気ですね。

睡眠時無呼吸症候群には種類が2つありまして、肥満などが原因で気道が狭くなることで起こる「閉塞型」と、心臓や脳、神経などの病気が原因で起こる「中枢型」に分けられます。ほとんどの患者さんは閉塞型と診断されることが多いです。

――睡眠時無呼吸症候群の原因は何ですか?

肥満が重要なリスク因子となります。首回りに脂肪がつくことで外側から気道を圧迫してしまうからです。

また、お酒やタバコも原因のひとつと言われています。アルコールを摂取すると、喉の筋肉がゆるんで気道の閉塞が起こりやすくなりますし、タバコも気道の粘膜の炎症を起こしてしまいます。

代謝が落ち、太りやすくなった中年男性は特に注意が必要です。

――睡眠時無呼吸症候群が危ぶまれる肥満のレベルは?

肥満の人は正常体重の人に比べて、睡眠時無呼吸症候群のリスクが約4倍上がると言われています。BMIの値が25以上だと危険水域で、当然ながら数字が大きければ大きいほどリスクは高まります。

――睡眠時無呼吸症候群に男女差はありますか?

男性が多いですね。女性に比べて上半身や首に脂肪がつきやすいのが、その要因として考えられます。好発年齢は30~60代の働き盛りの人に多くみられます。


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