ノア コー・ファウンダー、クリエイティブ ディレクター ブレンドン・バベンジンさん●自身のブランドを手掛けるほか、J.クルーのクリエイティブ ディレクターを兼任。そのストリート&リッチなセンスの良さは折り紙付きだ。取材の日は希少なエスコリアルウールで仕立てたビッグシルエットのスーツを着用。ポップなタイと色の利いたBDシャツを上手く取り入れれば、タイドアップでも自由に着流すことができることを証明してくれた。
▶︎すべての写真を見る スーツには確固たる歴史や伝統がある。だが、そこに“自由”が加わったとしたら、もっと豊かに、楽しく着こなせると思うのだ。
思いもよらないディテール、ユニークなパターン、気の利いた小技。それを実現したのがストリートカルチャーに身を置く男たち。
彼らはどんなことを考えながら、スーツを作っているのか?
NYを代表するノアのコー・ファウンダー、ブレンドン・バベンジンさんに話を聞きながら、自由や反骨精神を持って作られたスーツの魅力に迫る。
ストリートな男に聞いた着流しスーツQ&A
Q.1 ノアが掲げる「DIY SUITING」とは、どのような考え方ですか? 仕事の制服としてスーツを着ることはなく、より自由な着こなしを楽しむようにしています。私たちのスーツは基本的なルールに当てはめる必要はありません。
スーツは自己表現のひとつであるため、自由な発想で着用してほしい。伝統的な着方をすることもあれば、Tシャツを合わせたりストライプなどの柄が入ったアウターを羽織っても良いでしょう。
スーツはほかの服と同じように、自己表現の一部として着用してもらいたいと思っているのです。
Q.2 どういうシチュエーションでスーツを着ますか? 私はスーツを着たいと思ったときに着用しますし、もちろん特定のドレスコードが必要なイベントなどでも着ます。自分が思うように着ることをモットーとしていますが、必要に応じてルールがある場合はそれに敬意を払うことは忘れないようにしています。
Q.3 理想とするスーツとはどういうものですか? 私にとって理想的なスーツは常に進化しています。ただ、ひとつだけ挙げるとすれば、表面にわずかな質感がある、少し重みのあるフランネル生地のスーツを選びます。
最も汎用性があるのはネイビーだと思いますが、今はグレーのフランネルが好みです。
Q.4 素材とシルエットへのこだわりを教えてください。 私は、最高の織元から素晴らしい素材を選ぶのが好きです。スーツは少し重みがあり、ゆったりとしたフィットが好みです。
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