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2023.10.05

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知っておきたい「男性乳がん」。家族歴のリスクは2倍、専門の検査は保険適用で受けられる

女性だけではありません。まれに男性も乳がんを患うことがあります(写真:Luce/PIXTA)

女性だけではありません。まれに男性も乳がんを患うことがあります(写真:Luce/PIXTA)


当記事は、「東洋経済ONLINE」の提供記事です。元記事はこちら

音楽デュオ「バブルガム・ブラザーズ」のブラザー・コーンさん(67)が8月末、男性乳がんと診断されたことを公表した。

男性乳がんとは耳慣れない病名だが、男性の1000人に1人が罹患するとされ、遺伝性である可能性も高い病気だ。男性乳がんの対処法とともに、日本の遺伝外来の現状と課題について紹介する。

胸や脇のしこりで見つかる

国立がん研究センター希少がんセンターによると、男性乳がんは乳がん全体の約1%といわれている。

アメリカのデータでは女性は生涯を通じて8人に1人が乳がんに罹患するのに対し、男性では1000人に1人。発症者が多いのは60~70代で、自覚症状としては、胸や脇のしこり、乳頭からの出血、乳頭部の皮膚のただれなどがある。

約30年にわたり、四国がんセンター(愛媛県松山市)で3000人以上の乳がん患者の治療に携わってきた乳腺外科医の大住省三氏(現・松山市民病院顧問)は、「四国がんセンターでは年間の乳がんの患者登録数は350人前後。そのうち、男性乳がんの患者さんは1人か多くて2人ぐらいだった」と話す。

乳がんは乳房内の乳腺という組織から発生するが、実は男性にも乳腺の組織はある。そして、男性乳がんの場合、診断された時点でやや進行していることが多いといわれる。

「乳腺の量は女性と比べて圧倒的に少ないですから、しこりがあれば、自分で触ればすぐわかる。しかし、それが“乳がんかもしれない”と思う人は少ないので、様子を見ているうちに大きくなってしまうことが多いのではないか。乳がん検診が男性にはないのも理由でしょう」と大住医師。

男性乳がんを早期に発見するためには、男性も時々、入浴の際などに鏡で自分の胸の形を見たり、異常がないかなどを触って確認したりすることが大切だ。異変を感じたら、「来づらいかもしれませんが、乳腺外科に来てください」(大住医師)。

男性乳がんの診断は、超音波検査やマンモグラフィ(乳房レントゲン撮影)、検体を調べる組織診などが行われる。

治療は、がんの進行の程度によって異なるが、基本的には女性の乳がんと同様、完全切除が可能なら外科手術を試み、必要に応じて薬物治療(抗がん剤やホルモン療法薬など)や、放射線治療と組み合わせる。


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