質問4:世界各地にデザインスタジオを持つ中で、デザインを手掛けたのは?
回答者:サイモン・ハンフリーズ チーフブランディングオフィサー インテリアは、すべて日本のスタジオで行いました。エクステリアは、カリフォルニアのCALTY(Calty Design Research Incorporated)とのコラボレーションです。
質実剛健なランドクルーザー250のインテリア(写真:トヨタ自動車)
ただし、基本的なプロダクションデザインは、すべて日本でやっています。アイデア開発や先行開発は、日本でやりました。そして、自分たちの持っているデザイン拠点も含めて、みんなで作り上げていきました。
質問5:なぜ、ルーフに“切り返し”があるのでしょうか?
回答者:渡辺義人 MSデザイン部主査 それには、2つの理由があります。1つは、昔のランクルのルーフです。昔のランクルのルーフって分厚いんです。だから、250もなるべく厚く見せたい。そこで、ルーフとピラーの間にアクセントを入れました。
また、ツートンカラーの塗り分けも、錯視によってルーフが厚く、凝縮した感じが出せると考えました。
ランドクルーザー40のオマージュであり250の特徴でもある2トーンルーフ(写真:トヨタ自動車)
もう1つの理由は、切り返しのリングのような部分に、部品をつけられるようにしたことです。たとえば、渡河用のエンジンシュノーケル。この部分に、排ガスを出すシュノーケルの取り付けができるようになっています。
質問6:開発において一番こだわった部分は何ですか?
回答者:森津圭太 MS製品企画部チーフエンジニア ひとことで言うと、悪路走破性です。多くのお客様に長く、いろいろな場所でご使用いただけるように、プラットフォームの性能を高めたいという思いが、もっとも強くありました。ただ、それだけでは300と同じになってしまいます。
そこで、ライトデューティとしてしっかりと扱いやすさを付与するために、走破性を高めつつ、実用性を担保することも重視しました。この両輪の性能の開発が、自分の一番のこだわりです。
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