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2023.09.22

ファッション

「ティンバーランド×ノンネイティブ」の“ならでは”な魅力。名作別注ブーツを藤井隆行が解説

優しい色を纏ったノンネイティブの別注「フィールドブーツ」。その名のとおり、アウトドアで本領を発揮する軽さや防水性、ソールのグリップ力が特徴だ。2万9480円/ティンバーランド×ノンネイティブ(ノンネイティブ 03-5990-4720)

優しい色を纏ったノンネイティブの別注「フィールドブーツ」。その名のとおり、アウトドアで本領を発揮する軽さや防水性、ソールのグリップ力が特徴だ。2万9480円/ティンバーランド×ノンネイティブ(ノンネイティブ 03-5990-4720)

「藤井隆行の視点。私的傑作批評」とは……
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コラボレーションの面白さは、相手のブランドの伝統や技術にリスペクトを払いつつ、少しイメージを変えて新しく見せること。ブランドの魅力をさらに多くの人に届ける可能性がある仕事だと思います。

今までさまざまなブランドの別注シューズを作ってきましたが、今年2度目となるティンバーランド×ノンネイティブのコラボは、春に発売した「ユーロハイカー」に続き、「フィールドブーツ」です。

「フィールドブーツ」は1983年に誕生したティンバーランドの名作。重厚な色合いや素材などがクールで、90年代にはヒップホップ界隈でも人気に火が付きました。

スニーカーのように軽くて履きやすく、厚底なのでバランスも取りやすい。そんな特徴はそのままに、僕が理想とする配色が実現できたらいいな、と思ったのがきっかけです。

それで今回もまたベージュで仕上げてみました。僕のベージュのシューズ好きは高校生の頃から。

レッドウィングとの出会いから始まり、今にいたるまでずっとベージュの靴を追求してきましたが、今までとの違いは少しグレーがかっているトープと呼ばれる色を使っていること。同じトープではありますが、アッパーには毛脚の長いスエードとファブリックを組み合わせて、異なる質感が楽しめます。

さらにすべてトープだとぼやけてしまうので、黒と白のステッチを利かせたのもポイント。

シューレースまでトープでまとめて優しい印象になりましたが、つくりはもちろん頑丈で、ブーツ本来の魅力はそのままです。これならナイロンパンツやデニムともコーディネイトしやすいし、まだ暑い時季でも短パンに合わせたりできそう。

ティンバーランドならではの最高の履き心地に、ノンネイティブらしいマインドを加えたスタイリッシュなブーツに仕上がりました。
藤井隆行東京を代表するブランド「ノンネイティブ」のデザイナーで、ファッションからライフスタイルまで一貫したこだわりを持つ。「暑い日が続きますが、早速秋冬ウェアを物色中。今年はウールの服が軸になりそう」。
この記事は、オーシャンズ10月号のほんの一部。すべての特集は本誌でチェック!


竹内一将(Ye)=写真 町田あゆみ=文

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