「失敗から学ぶ移住術」とは…… 川崎のうどん店を閉めて、今年6月に念願のハワイ移住を叶えた伊東浩邦さん。
就労ビザを取得するまでの流れは滞りなく進んだようだが、実は、渡航前に一つ不安を抱えていたという。
なんと、移住先の住居が決まっていなかったのだ。
今回は、そんな伊東家の「家探し」のストーリーをお届けする。
伊東浩邦●1984年生まれ、神奈川県出身。新卒で銀行へ入行後、海外移住の夢を叶えるため転身を決意。2017年、神奈川県川崎市に「讃岐うどん 蓮」をオープン。2023年5月に店をクローズし、現在は家族3人でハワイへ移住。
ハワイは「内覧した上での契約」が基本ルール
こんにちは。伊東浩邦です。今回は住居を決めるまでの流れや引っ越しにかかった費用をお伝えしたいと思います。
ビザを申請する前、今年2月に家族でハワイへ行きました。
就労先の社長（佐藤公一氏）を含めて数名の方とお会いし、その中の一人のお宅にお邪魔したんです。その家は窓から海が見えるロケーションで、「こんなに素敵な景色とともに暮らせるのか」と心が躍りました。
興奮も束の間、「ハワイは本当に物価が高いし、何をするにもお金（習い事、外食、保険など）がかかる。急に家のオーナーから退去を求められることもあるし、もちろん次の家のデポジットも自己負担です」と言われました。
さらに、「ハワイは家族を大切にする風習があるから子供のお迎えに遅れるのは良くない。子供の行事には夫婦揃って出席するのが基本」と、日本との文化の違いや小学校事情などの貴重な情報をもらいました。
そして、ビザの手続きを終え、6月のハワイ渡航へ向けて、家探しを本格的にスタートさせました。
日本人向けの物件情報サイトを眺めたり、ハワイの不動産会社に直接メールを送ったり。社長の佐藤氏にもご協力いただきました。しかし、どこの不動産会社も「内覧した上での契約」が基本ルールのため、日本にいる限りいい物件があっても何もできないのが現実。
問い合わせを繰り返した結果、「Hawai'i Island REALTORS」のジュリさんと出会いました。彼女は日本語ができるとても親切な方で、私たちの条件に合った物件をいくつも紹介してくれたんです。内覧の段取りや契約の仕方なども事細かに教えてくれて助かりました。
そんななか、4月中旬にジュリさんから「5月初めに居住者さんが退去する物件がありますよ」とメールが。小学校の学区域、通勤時間など、我々の条件に合っていたので、ほかの人に決まらないことを祈りながら日本での生活を送っていました。
2/4
