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2023.09.12

ライフ

仮想通貨、マルチ商法で1億円の損失!大手メーカー社員が陥った副業のトラップ


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円安や物価高にも関わらず、なかなか上がらない給料。将来への不安から、副業をはじめるサラリーマンが増えているという。

今回登場する、野口 薫さんもそのひとり。

大手機器メーカーに勤めながら出世や昇給の限界を感じ、副業をスタート。現在もサラリーマンを続けながら70社を経営し、総資産はなんと202億円!

いったい70社をどう経営しているのか、そしてどうすれば、そこまで稼げるのか……。

野口さん曰く、「チャンスが来たら掴む!何度失敗しても」とのこと。実際に多くの失敗を冒し、5億円もの損失を出しているという。ならば、その成功の秘訣を失敗例から紐解こう。

今回は、誰もがはじめやすい「投資での失敗談」をお届けする。
話を聞いたのは……
野口 薫さん(51歳)●大手機器メーカーのエンジニア。東京在住。会社員を続けながら副業で70社を経営。メインは不動産オーナー業、そのほかにも飲食業、建築業、旅館業などを手掛ける。

野口 薫さん(51歳)●大手機器メーカーのエンジニア。東京在住。会社員を続けながら副業で70社を経営。メインは不動産オーナー業、そのほかにも飲食業、建築業、旅館業などを手掛ける。


手当たり次第、チャレンジするのがモットー!



野口さんが、副業で会社を経営しはじめたのは36歳のとき。だが、それ以前もさまざまな副業や投資を行っていたという。

「副業で塾講師をしたこともありました。子供たちが慕ってくれて、すごくやりがいはあったのですが、あまりにも給料が低かった。これなら本業で残業をしたほうがお金になると思ってやめました」(野口 薫さん、以下同)。

その後は転職も視野に入れ、宇宙飛行士や上場企業の社長に応募したこともあったという。もちろん真剣にチャレンジしたが、残念ながらそれらは不合格。転職を諦めて、本格的に副業に力を入れはじめた。

儲かりそうだと思ったら、まずはなんでも試すのが野口さんのポリシーだ。

「口コミで商品を売っていくネットワークビジネス*をやったこともありますね。100社ぐらい調べて、その中から良いと思った商品をいくつか売りはじめてみたんです。

ただ、サラリーマン生活って、新しい人に会う機会も少ないし、人脈が限られている。それにアフターフォローをすることも時間的に難しい。さらにネットワークビジネスが難しいと思ったのは、誰でもできるビジネスモデルだということ。

つまり、お金がない人や身元の怪しい人でも運営できるビジネスで、訴えられたり、運営会社がなくなる可能性もある。そういう仕事をサラリーマンの副業とするにはリスクがあるし、何より僕には向いていないなと思ってやめました」。

ネットワークビジネス*=マルチレベルマーケティング(連鎖販売取引)。一般的に「マルチ商法」といわれ、知人を勧誘し騙すといった悪いイメージもあるが、きちんと法律で認められている合法ビジネスだ。


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