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2023.08.28

からだ

「素足で靴を履くのは相当リスキーです」医師が説く“強烈な足の臭い”の正体と解消法

©️AndreyPopov/iStock

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数ある体臭の中でも、ひときわ強力なのが足の臭いだ。

自分が不快に思うのはもちろん、自宅では家族の迷惑になるし、外出先では靴を脱ぐ際にピンチに見舞われる。しかも、一度臭ってしまったら、その場で応急処置するのが難しいーー。

この厄介極まる足の臭いはどう対処するといいのか。臭いのメカニズムと解決方法をメンズヘルスに詳しい東大出身のドクター、田路めぐみ先生に聞いてみた。
話を聞いたのはこの人!
田路めぐみ●医師、形成外科専門医、日本抗加齢医学会専門医、東京大学医学部医学科卒。多忙な臨床病院でチーフ職を歴任後、松倉クリニック表参道へ。美容診療やアンチエイジング、メンズヘルスのエキスパート。著書『東大医師が教える最強の育毛革命』(集英社刊)

田路めぐみ●医師、形成外科専門医、日本抗加齢医学会専門医、東京大学医学部医学科卒。多忙な臨床病院でチーフ職を歴任後、松倉クリニック表参道へ。美容診療やアンチエイジング、メンズヘルスのエキスパート。著書『東大医師が教える最強の育毛革命』(集英社刊)

 足の臭いの原因は「イソ吉草酸」

©️ajr_images/iStock

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――そもそも足の臭いはどのように発生するのですか?


足の臭いのもとになるのは、皮脂と汗、垢の3つです。いずれも分泌されたばかりのときは無臭なんですが、時間が経過するとともに、足の常在菌がそれらに含まれるタンパク質やアミノ酸を酸化させ、分解するんです。その際に発生する成分の一つが「イソ吉草酸」。これが悪臭のおもな原因です。

――イソキッソウサン……。聞き慣れないワードですね。

工場などで発生する悪臭を規制する悪臭防止法という法律があるんですが、イソ吉草酸はアンモニア、硫化水素、トルエンなどの物質とともに22種類の「特定悪臭物質」に定められている物質です。

――どんな臭いがするんですか?

汚れた靴下やチーズ、強い酸など、不快感を伴う刺激臭とされています。

――先ほど臭いのもとは垢とおっしゃっていましたが、爪垢もクサい原因になっていますか?

爪の裏側は、蒸れた角質や柔らかくなった垢が溜まりやすい場所です。悪臭の原因になるだけでなく、雑菌の繁殖によって爪周りの炎症や水虫を招いてしまうことも。適度な長さに切り揃えておきましょう。

素足で靴を履くのはNG!

©️AndreyPopov/iStock

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――臭いは年齢による影響も大きいのでしょうか?

イソ吉草酸の発生には、汗が大きく関わってきます。ですので、汗っかきの人はもちろん、仕事やスポーツなどで靴を長時間履く人は要注意です。汗はどの年代でもかくので、年齢層はあまり関係ありません。

――確かに、1日革靴で歩き回った日は、いつもより臭いがキツい気がします。ちなみに、靴の種類によっても臭いの発生率が変わるのでしょうか?

重要なのは通気性です。一般的にスニーカーは、通気性が良さそうなイメージがありますが、最近のものはキャンバス(布)以外の色々な素材が使われているため、一概に良いとは言えません。革靴であっても、アッパーや底がすべて本革でできているものなら、意外と蒸れにくい。

また、素材の違いだけではなく、足や靴下の清潔度、履く頻度、脱いだ後の靴のお手入れの有無などによっても、臭いの発生率が異なります。ちなみに素足で靴を履くのは、相当リスキーです。

――素足で靴はダメなんですか?

汗を排出するエクリン汗腺は、全身に分布していますが、特に多いのが足の裏。素足のまま靴を履くと、汗や皮脂が、丸洗いのできない靴の内側に付着・蓄積するため、強烈な臭いを発生させてしまいます。衛生的にも良いとは言えないので、できるだけ靴下を履いた方が良いでしょう。


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