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③ ハズしに使える人気キャラTシャツ



鈴木 このTシャツは面白いですね。ポケットが逆さに付いているじゃないですか!

斎須 そうなんですよ、ポケットの意味がない……(笑)。工場の失敗作が市場に出回っちゃったわけではなく、こういうデザインなんです。描かれているのは、ルーニーテューンズというアニメーション作品に出てくる人気キャラクターたち。アメリカのみならず、世界中で愛されています。


 
鈴木 ネタとして最高。こういうのはやっぱり新品では探せません。もうワンサイズ大きければ絶対に買ってます。この褪せた感じの風合いもいい。

斎須 そうなんですよね。

鈴木 掘り出し物が見つかるのも古着屋さん巡りの魅力。結局、店内を5周ぐらい巡っちゃったりするんですよ。まだ何か出てくるんじゃないか、って期待しちゃう。男のサガかもしれないですね。

斎須 まさにディグるってやつですね。もう男子の脳ってそうなってるんでしょうね、ヲタク脳(笑)。



鈴木 古着を買うときは、自分のワードローブをイメージして「あれに合わせたいな」と選ぶことが多いです。全身を古着で固めることはなくて、あくまでコーディネイトに一点投入するのが基本。あとは、各年代のデザインや大きさの違いも気になります。

斎須 たしかに時代によって違いはありますね。アメリカ人でも’40年代はちょっと小さめ。だんだん生活が豊かになり、人々が肥えだしたことで大きいサイズも作られるようになって、やがて’60年代には大衆化しました。

鈴木 なるほど〜。

斎須 ’70年代に入るとベトナム戦争の影響もうっすら見えてきます。他にも、景気が悪いときはパンツのシルエットが細くなり、良いときは太くなったりもします。服を通して時代背景が見えてくるのも、古着の面白さだと思います。全部が全部当てはまるというわけではないですが、大きく括っていくと古着は歴史の勉強になりますね。

鈴木 面白いな~。こういう話が聞けるのも古着屋さんで古着を買う醍醐味ですよね。まだまだ気になるものがあるので見ていきましょう!

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「古着店にくると大抵長居する」という鈴木さん。そのキラキラした目はまるで少年のよう。次回は古着の中でも特にこだわりがあるシャツにフォーカス。どんなアイテムが見つかるのか、乞うご期待!

佐藤 裕=写真 菊地 亮=取材・文

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