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体験的価値の高い日本一のホテルを作りたい



「僕にとってのFUN-TIMEは、家族と一緒にサーフィンを楽しむ時間です。今の時期は特に、サンセットのタイミングでサーフィンをするのが最高に気持ちいい。

例えば、僕は海にいながら太陽が水平線に沈んでいく瞬間を見て感動をしているわけですが、この瞬間に感動したり心を動かされることはみんな一緒なんです。年齢や性別、国籍、社会的立場……。そういったことはこの瞬間には一切関係なく、各人が“気持ちいい”という感覚で満たされているわけです。

みんなが同時に幸せを感じる瞬間を体験に落とし込むにはどうすればいいか、海にいるときも常に考えています。僕にとってはすごく有意義なひとときなので、この瞬間も含めてFUN-TIMEなのだと思います」。

マインドリッチを享受するために、FUNな時間はとことん楽しみ尽くす。

「早朝からサーフィンをするのですが、その場にテントを立てて、日没ぎりぎりまでサーフィンをします。その後、火をおこして焚き火をしながら夕食を作り始める。食べるのはもう日付が変わる頃(笑)。次の日も早朝からサーフィンをするので、体力的にはかなり疲れます。

でも誰もいない真っ暗な海岸で、波の音を聴きながら星明かりと焚き火の炎だけで、妻と愛犬とゆっくりと過ごす時間が幸せなんです」。

外資系のラグジュアリーホテルの進出など、競争激化の一途をたどるホテル業界だが、北原の目下の目標は日本一になること。「何をもって日本一なのかはわかりませんが」と前置きをしつつ。

「僕が思う“日本一のホテル”は、ゲストのライフスタイルにどれだけいい影響を与えるか。僕らが作ったホテルに泊まるとポジティブになれるとか、センスが磨かれるとか。

そうやってゲストの未来を豊かにできるホテルという意味では絶対に日本一になりたい。そういうホテルは、幸せの瞬間が自然と心に刻まれていると思うんです」。
北原耕太郎の10問10答

Q1. 最近うれしかったことは?
 「ボタニカル プール クラブ」に多くの反響があること。

Q2. 夜のルーティーンは?
オフィスでは考えられないことを考える。

Q3. 一日が3時間増えたらが何したい?
勉強。

Q4. 何度でも行きたい旅先は?
ケニア。

Q5. 勝負服は?
「ラルディーニ」のスーツ。

Q6. 夏の思い出は?
台風のいい波の日没間近のサーフィン。

Q7. 生まれ変わったら何がしたい?
今よりももっと早くホテル業に着手したい。

Q8. 最近自分に買ったご褒美は?
宮崎へのサーフトリップ。

Q9. 捨てられないものは?
学んできた本。

Q10. おじさんになったと思う瞬間は?
20代前半の頃はわからなかった感性を理解できるようになってきた。
株式会社バルム 代表取締役 北原耕太郎●1992年生まれ。神奈川県出身。大学卒業後、湘南レーベル株式会社に入社。不動産の仕入れ営業から販売業務まで経験。その後、ホテル事業部へ異動し現場業務から支配人としての責務を果たし、ホテル事業統括部長となり経営企画およびホテル部門の指揮をとる。2021年に株式会社バルムを設立。


山本雄生=写真 オオサワ系=文

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