日本でも街中のスケボーを許可するしたイベントが開催されるようになってきた。その真意とは?
当記事は「FINEPLAY」の提供記事です。元記事はこちら。 前回、
前々回と「ストリート」をテーマに、スケートボードの競技ではない部分、つまりカルチャーの部分にフォーカスをあててお知らせした。
それは「街」をプレイグランドとしたセルフィズムの手段であったり、アート活動であることを説明したものだったのだが、読む人によっては「街中のスケボー」を題材にしたことで、少なからず批判的な声も届いた。
だが日本の現状を見れば、それはある程度予想できていたことでもあった。
そこで、改めて都市とスケートボードの関わりについて考えてもらうことのできる一例として、ストリートスケートボードとの共存を選んだ都市、フランスのボルドーの実例を紹介させてもらったわけだ。
ストリートとスケートパークのバランス
画像:カンファレンス「スケートボードでまちを変える-Welcome Skaturbanism-」より。
そういった意味では、このストリートとスケートボードパークのバランスを表した相関図は、置かれた状況や人々の認識の日本との違いをとてもうまく表していると思う。
ボルドーではスケートボーダーと行政、一般市民それぞれが互いにコミュニケーションを取り、公共の場をどうシェアしていくのかという方向に舵を切り、新たな街づくりを進めているのに対し、日本は苦情対応のために禁止看板を立てたり、ディフェンシブアーキテクチャー(※1)の取り付けによって排除していくという対極の対策をとっているのが現状だ。
※1 ある場所や建物の所有者が、自分が望まない使い方をする人を排除するために作りだした構造。ホームレスが寝られないようにするため突起物が取り付けられたベンチなどがそれに当たり、縁石に取り付けられたスケートストッパーなども該当する。
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