ネクスコ東日本が発表している渋滞予測によると、下り方面では8月11日(金)、12日(土)の午前中に、上り方面では8月13日(日)~15日(火)の夕方に、それぞれ渋滞のピークを迎えるという。
コロナ禍も落ち着きを見せ、今年は昨年以上に交通量が増えると予想される。だからこそ、いつも以上に安心・安全な運転を心がけてほしいところだ。
ということで今回は、NEXCO東日本の協力のもと、高速道路にまつわる5つの交通ルールをご紹介。帰省や旅行で長距離ドライブをする人は、これを知っておかないとやっべぇぞ!
※本記事は2022年8月12日の記事を加筆し、再掲したものです。 ① 追い越し車線は2km未満でも違反になりうる
まず、高速道路で「追い越し車線をずっと走行することは控えていただきたいと思います」(NEXCO東日本広報)。
道路交通法の第20条では、車線が3つ以上ある場合、
「その最も右側の車両通行帯以外の車両通行帯を通行することができる」と定められている。
さらに「道路の状況その他の事情によりやむを得ないときは」という条件で、「追越しをするときは、その通行している車両通行帯の直近の右側の車両通行帯を通行しなければならない」とある。
要するに、
「やむを得ない事情で追い越しをする場合にのみ、もっとも右側の車線を通行することができる」ということだ。そもそも追い越し車線は「走行」することが目的の車線ではなく、「追い越し」が目的の車線という点をお忘れなく。
では、どれくらいの距離を走行したら違反になるのだろうか。巷では「2km」と噂されているが……。
「2kmという具体的な数字は示されていません。追い越しが終わったら速やかに走行車線に戻ることが道路交通法で定められています」(NEXCO東日本広報)。
警察が2kmをひとつの目安にしている説もまったくの噂ではないかもしれないが、2km以上でも以下でも無駄に長く走行した時点でアウト。違反判定されても文句は言えないということ。
また、あおり運転事故の中には追い越し車線をめぐるトラブルが少なくない。スピードの出しすぎを防ぐためにも、追い越しが終わったら速やかに左側の車線に戻ることを改めて肝に銘じよう。
② ほかに注意したい「追い越し」は?
ほかにも「追い越し」で注意したいのは、トンネルや急な勾配の下り坂、上り坂の頂上付近。
こうした場所では前方の車を追い越すための進路変更は、道路交通法第30条第2号により原則禁止なのでご注意を。
・道路のまがりかど付近、上り坂の頂上付近、または勾配の急な下り坂
・トンネル(ただし、片側2車線以上であればOK)
・交差点、踏切、横断歩道または自転車横断帯およびこれらの手前の側端から前に30メートル以内の部分
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