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スタイリスト野口 強の「マイ・ファースト・エルメス」

上が電話帳、下がスケジュール帳。レザーの経年変化とほつれたステッチが愛用ぶりを物語る。「エルメスといえばやはりこの色の、この革じゃないかな。迷わず選びました」と野口さん。

成熟した大人の定番について語るとき、絶対に外せないブランドが「エルメス」だ。

なかでもファッションの世界で生きてきた人たちにとっては、とりわけエッセンシャルな存在なのではないだろうか。

彼らが初めて手にした「マイ・ファースト・エルメス」から“特別の理由”を紐解く。

まずは、スタイリストの野口 強さんに、20代のときにパリ本店で購入した、大きめサイズの電話帳とスケジュール帳について語ってもらった。

ロンハーマン根岸由香里さんが初めて手にした「エルメス」

スモールサイズのスカーフ「ツイリー」をハンドルに巻いて楽しむ。「色や柄によって結構印象が変わるんですよ」と根岸さん。黒ベースの装いにスカーフの色が鮮やかに映えていた。

お次は、ロンハーマン・根岸由香里さん。

「自分がエルメスに追いついた、とはまだ言えません。でも“少しは似合うようになったかな?”と自問することこそが、とても豊かだと思うんです」。
 
「マイ・ファースト・エルメス」との出会いから、これまでの付き合い方までを教えてもらった。

スタイリスト梶 雄太の「アメカジ・アプデ術」は1点ピンク使い



ピンク好きスタイリスト・梶 雄太さんは、ウェアから小物まで、気負うことなくピンクを取り入れる達人だ。

夏は特に強い日差しに映えるキーアイテムとして機能するだけに積極的。

ここでポイントをひとつ。本人は「意識していない」そうだが、ピンクアイテムの投入はアメカジに、基本は1点。加えて、ほかは定番色で。

そんなルールを直感で実践しているとは、さすがです!

志らく師匠が語る着物入門

立川志らく●1963年、東京都生まれ。立川談志に入門後、1995年に真打昇進。古典落語のみならず“シネマ落語”などのフィールドを開拓したことでも知られる。

和装は、オーシャンズ世代にはそれほど馴染みがないかもしれないが、憧れはある。そこで、落語界の重鎮でありご意見番、立川志らく師匠に“和装入門”について伺った。

「着物は、夏に着る単衣(ひとえ)の素材でも、絽(ろ)や紗(しゃ)というように種類があります。それを時季とシーンで使い分けるのですが、今はワイアンドサンズのように着やすいブランドがありますから、それほどとらわれる必要はありません。

私もメディアに出る際は、紋の入った正統なものよりも、軽快に見えるものを着ています。何より、まずはとっつきやすいコットンの浴衣から入るのがいいかもしれません」。


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