チャンピオンの代名詞、リバースウィーブとは
まず、リバースウィーブが生まれた歴史について説明を。
第二次大戦前、スポーツウェアとして人気のスウェット生地は縦織りのため、洗濯するたびに縦方向へ縮みやすいという問題点を抱えていた。
その欠点を改善すべく、1934年にチャンピオンが開発したのがリバースウィーブという製法。リバースウィーブは、従来の縦織りを横織りにする手法で、これまでと織りを逆(リバース)にしたことからその名がつけられた。
【写真14点】「チャンピオンのリバースウィーブ」の詳細を写真でチェック
それにより縦の縮みは改善。さらに、両脇にリブを施すことで横の縮みにも対応させている。縮み対策以外にも、伸縮性が向上し動きやすいといった利点も。
この革新的技術は、その後も多くのブランドが参考にしている。
リバースウィーブの特徴について
経年変化で着心地がアップ
リバースウィーブの生地は、袖を通しては洗濯を繰り返していくうちにふっくらとした肌触りに変わっていく。
また、へたりにくい生地なので長年愛用していくことで経年変化も楽しめるのが大きな魅力だ。
厚みのある生地
トレーニングウェアとして作られたチャンピオンのスウェットは、頑丈さを追求しており、モデルや製造年、原産国によっても生地の厚さが異なる。
また、裏起毛を用いているので保温性が高く、肌へのタッチも柔らか。スウェット本来の機能もしっかりと考えられている。
年代によってディテールが異なる
リバースウィーブは、年代によってディテールが異なることをご存知だろうか?
下記で詳しく解説するが、ディテールの違いを見分けるには、まずタグの色をチェック。大きく分けて3つあり、単色タグ、トリコタグ、刺繍タグとあるので、購入前にしっかり確認を!
古着も選択肢のひとつ
現行のリバースウィーブも魅力だが、古着で購入するのも手。
最大のメリットは、経年変化による風合いや雰囲気を纏っていること。年代による生地やサイズ感の違いの中から、自分好みの一品を探すのも楽しいはず。古着ならではの着倒した感は、コーディネイトにこなれ感を生む一助にも。
また、比較的低価格で購入できることも魅力。新品ならおおよそ1万円前後だが、古着なら5000円前後から手に入るだろう。
リバースウィーブの見分け方
単色タグ
リバーズウィーブの中で、最も歴史あるタグが単色もの。こちら赤、青、緑、黄、黒の全5種類からなり、1970年から’80年代に製造されたものだ。
コットンをベースに、ポリエステルやアクリルを混紡した生地など種類も豊富で、特にポリエステル混は丈夫で光沢感がある。一方、アクリル混は保温性が高く軽量で、柔らかな風合いが特徴だ。
トリコタグ
1981年から’90年にかけて使用されていたトリコタグ。現行でもこのデザインは採用されているが、トリコタグの名称はこの年代のものだけに言われることが多い。
前期、中期、後期と3つに分かれ、この時期からアクリルに加えて、レーヨンをプラスした3種混の生地が使われるようになった。
刺繍タグ
1990年代のタグから刺繍が使われようになり、通称“刺繍タグ”とも呼ばれる。トリコタグ同様のカラーでデザインされ、トリコタグに比べて若干縦長のデザインで刺繍されているのが特徴。
生産国がアメリカからメキシコへ変わり、生地はコットン×アクリル×レーヨンを軸に、コットン×アクリルのものも存在し、少しずつ生地に改良が加えられている。
赤タグと青タグの違い
両者のタグの違いは、生産元や素材、デザインの違いによるもの。
赤タグは糸から生地、縫製まで一貫してアメリカ生産。12.5オンスのUSAコットンは吸汗、吸湿性が高く、ドライタッチで欧米人の体型に合わせたデザインで作られている。
一方で青タグは中国などで作られ、1970年代のリバースウィーブの素材を再現した11.5オンスのコットンを採用。シルエットもややタイトだ。良心的な価格なので手に入りやすいのも長所と言えるだろう。
リバースウィーブの種類
カレッジプリント
アメリカの大学名がプリントされたデザインのこと。ブランドの代名詞的デザインでスウェットの王道のひとつ。
1930年にカレッジプリントが生まれ、もともとは大学が生徒に貸したウェアを管理するのが目的だったとか。しかし、1950年代からは学生の日常着として販売され、それ以後、定番化されていく。
3連プリント
フロントボディにロゴを3段で並べたデザインのものを、3連プリントと呼ぶ。
古着では希少とされるものが多く、3段かつ文字が大きく湾曲しているものが価値が高いとされることが多いとか。
ワンポイントロゴ
左胸にロゴを配置したシンプルなデザインのことをワンポイントロゴと呼ぶ。
通称“目”とも呼ばれ、誰もが見たことのある1枚は、無地感覚で着こなせるためどんなスタイルにも合わせやすい。
まとめ
誰もが一度は着たことのあるチャンピオンのスウェット。その代表格たるリバースウィーブは、動きやすさや普遍的デザインも相まって、現行品はもちろん、古着も今なお魅力的。
古着ではタグを見ることでおおよその製造年が推測でき、その時代の雰囲気までも体感できるのだ。
歴史を背負うチャンピオンの名作、その魅力を再確認し、ぜひワードローブへ招き入れてみてほしい。