元祖ラグジュアリーSUVとしての気品を備える「レンジローバー」
レンジローバー。車に近づくとスッとドアハンドルが浮き上がってくる。2024年モデルの車両本体価格は1747万〜3171万円。
貴族が乗り回すのにふさわしい4WDとして生まれたレンジローバー。
かつては「砂漠のロールスロイス」なんて呼ばれたけれど、そのロールスロイスから「カリナン」がリリースされるなど、今やラグジュアリーSUVは戦国時代となった。
そんな乱世の2022年に登場した5代目は、凹凸や装飾を極限まで排した未来的で気品のあるフォルムと、上品なインテリアで、やっぱりレンジローバーこそ元祖ラグジュアリーSUVなのだと思わせる。
上質なレザーやウッドが贅沢に使われているインテリア。
悪路を走る所作までスマートだ。ドライバーはせいぜい、路面や走行状況に応じてダイヤル式セレクターで8つの走行モードを選ぶくらいで、しかも「オート」を選んでおけば、雪道だろうが砂利道だろうが、何もしなくてもドライブが快適になる。
だいたい、マイクでタイヤノイズまでモニタリングし、アクティブノイズキャンセラーによってそれらのノイズを打ち消しながら走ってくれるような車だ。
車が知らぬ間にあれこれ世話をしてくれるから、悪路を走ったという実感は、車を降りてみて泥で汚れたボディを見たときに初めて気づいても不思議ではない。
レンジローバーは上下分割式のテールゲート。照明やオーディオが備わり、開けた際に下側のテールゲートに座って寛げる。
2024年モデルはすべてのパワートレインが電動化された。3Lディーゼルターボと4.4Lターボにはどちらも小型モーターが備わり、マイルドハイブリッドに。また3Lターボ+モーターのPHEVモデルは最高出力が550psに高められている。
よりラグジュアリーでパーソナライゼーションを極めた「SV」。4人乗りの「SVシグネチャースイート」も用意されている。
ショートホイールベースとロングホイールベースがあり、ロングのほうは、レンジローバーとして初の7人乗り仕様もある。
さらに自分だけの一台を作れる「SVビスポークサービス」が導入されたのもレンジローバーの大きな魅力だ。
3/4