「Camp Gear Note」とは…… この数年続くキャンプブームにより、今まではあまり知られてこなかった「アウトドア用ハンモック」の魅力が広まりつつある。
二宮勇太郎さん●ハンモックハイカー。かれこれ10年近く、ハンモックを使って国内外のトレイルを旅し続けており、その経験を活かし、さまざまなメディアで「ハイキングにおけるハンモックの有用性」を発信している。ULハイカーの御用達、三鷹のアウトドアショップ、ハイカーズデポでは、店長として店頭業務を切り盛りしている。
【写真13点】「ハンモックの魅力」を写真でチェック 広げるとただの1枚の布でできている、このシンプルなギアの何が魅力なのか。
日本で唯一のハンモック教書『ハンモックハイキング』(山と溪谷社刊)の著者である二宮勇太郎さんに、お話を伺った。
二宮さんの著書『ハンモックハイキング』(山と溪谷社刊)。ハンモックのことについてイチから知りたいなら、必読!
設営場所の自由度が高いので混雑知らず
張り方次第で斜面にも設営可能。
まず、二宮さんがハンモックを愛用する理由のひとつが、いつでもどこでも安定した休憩場所や寝床を確保できるから。
「空中に吊って使えることが、ハンモックの最大のメリットです。ぬかるんでいたり、石がたくさんあったり、斜めだったり。テントを張るのには向かない場所でも、ハンモックを吊るための支点さえ確保できれば問題ありません」。
下草があったり、石が転がっていても、寝床が宙に浮いているので関係なし。
例えばキャンプ場でハンモックを使うシーンを想像してみよう。
テントを張るのに快適なエリアは、これからの時期は特に場所取り競争が激しくなる。しかし、テントが張れないエリアもハンモックならば守備範囲。ハイシーズンでも混雑を避けて、他のキャンパーが目をつけない穴場に泊まれるってわけだ。
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